実際に大分県姫島村で起きた姫島村リンチ殺人事件を題材に創作されたドラマである。脚本は安部公房、演出は久野浩平、プロデュースは武敬子が務め、内藤武敏の主演で放送された。昭和39年度芸術祭奨励賞受賞作品。 ドラマ本編の映像は保存されており、横浜市の放送ライブラリーにて無料で閲覧することができる。脚本テキストは、1965年(昭和40年)、雑誌『新日本文学』1月号に掲載。同年、雑誌『テレビドラマ』5月号(ソノレコード)と、1969年(昭和44年)、雑誌『シナリオ』8月号にも再掲載された[1]。撮影はオールフィルム・ロケで行なわれた[2]。 1971年(昭和46年)に『未必の故意』として戯曲化もされ、同年9月10日より劇団俳優座によって上演された[1]。 菊島で、島じゅうで爪はじきのヤクザ者・江口高雄が撲殺された事件があった。殺された江口高雄は、港の工事の関係で7年前に島に現われ、そのまま住みつき、