ふられて安定しない。だから読む本聞く音楽見る映画喰う食べ物飲む酒なんでも、全然起伏がないか、変に過敏に迫ってくるかなので、今はいろんな印象をかなり割り引く必要はあるけど、それにしても岡崎京子は許しがたいと思う。 『リバーズ・エッジ』(宝島社)みたいな代物を描いてしまうやつは許せないと思う。 なんだ、これは。この異様な構成力。さりげない物を介したショットのつなぎ。ゴダールみたいなフレーズの挿入。テーマの深み。なんだ、これは。セイタカアワダチソウの生い茂る、おれの多摩川の河原みたいな川っぷち。そこで棒で殴り殺したネコ。川崎側の対岸下流に見えた、石油化学工場のガス抜き炎と煙。流れ込むどぶ川の淀み。昔住んでた砧の団地。なんだこれは。自分の風景と共鳴するこの感じ。向こうで起こってる話を外から観ている感じじゃない。まるっきしの映画。この、目玉のまわりにページが巻き付く感じ。なんなんだ。 今の精神状態の