また福島まで行ってきた。先月まで、事件取材だと何度も出かけてきたのに。だが、今回は犯罪ではなくて映画のためだ。いや、ある意味犯罪のようなものか。渡辺文樹の新作である。mixiでのポスター目撃情報だけを頼りにはるばる出かけてきたわけだが、いや、とんでもないものを見せられてしまった。 今回、新作は二本、『三島由紀夫』と『赤報隊』が上映されたのだが、これは実は一本の話である。『天皇伝説』と『ノモンハン』のように姉妹編というのもなく、まったくひとつの話。どうやら一本の映画として撮ったのだが、話が長くなりすぎたので分割して二本立て上映にしたらしい。上映時間三時間半、堂々たる大作である。しかもモノクロ・スタンダード! 三時間半の白黒映画となればもう超大作である。そう、これはある意味これまでの渡辺文樹映画の集大成とも言える一大歴史絵巻だったのだ! 昭和55年、住友銀行では磯田頭取みずからが中途採用の男の
![政治と暴力:三島由紀夫&赤報隊 - 映画評論家緊張日記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f041b5e6fee0d4ea26e6e1f9e11033d2000ba5b5/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fgarth.cocolog-nifty.com%2F.shared-cocolog%2Fnifty_managed%2Fimages%2Fweb%2Fogp%2Fdefault.png)