今はなき、築地場内の仲卸「フジタ水産」前での貴重な1枚。50年以上、毎朝届くまぐろを見続けてきた二郎さんは、10年前にはすでに、まぐろの危機を予感していたという。「産卵場で巻き網漁をすれば、何十万と産まれるはずだった卵がなくなっちゃうんだから、まぐろが減るのは当たり前なんです」。 洲への移転を翌週に控えてどこか落ち着かない、そして一抹のやるせなさもただよう築地・東京都中央卸売市場。そこに、「すきやばし次郎」の小野二郎さんが現れた。世界最高齢の鮨職人は、御年93歳。聞けば、長男の禎一さんと共に市場に来たのは2017年の元旦以来だという。「あのときは、移転前最後の挨拶のつもりだったんですよ」。その後、事態が二転三転したのは、ご存じの通り。 訪れたのは、20年来の取引があるまぐろ(註)専門の仲卸「フジタ水産」。代表取締役の藤田浩毅さんは、二郎さんと禎一さんが全幅の信頼を置く目利きだ。「藤田さんは
![太平洋マグロの絶滅危機と未来──鮨の神様、小野二郎が“最後の築地市場”で訴える|メンズファッション、時計、高級車、男のための最新情報|GQ JAPAN](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8835990e5553cd7d86aa31729a6fc8c82500b786/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmedia.gqjapan.jp%2Fphotos%2F5d27d95fb407bd0008d2296a%2F16%3A9%2Fw_1280%2Cc_limit%2Fp60-00.jpg)