【下司佳代子】東日本大震災で心的外傷後ストレス障害(PTSD)になったとみられる女子高生は、月経前にイライラしたり手足がむくんだりする月経前症候群も重くなっていることが、近畿大の武田卓・東洋医学研究所長らの調査でわかった。月経前症候群と自然災害のPTSDの関連を明らかにしたのは初めて。札幌市であった日本産科婦人科学会学術講演会で発表した。 震災から9カ月後の2011年12月、仙台市中心部にある二つの高校の女子生徒1180人について、月経前の不快な症状やPTSDの症状に関する36の問いの回答を点数化して分析した。PTSDが強く疑われたのは10%。一般にみられる0・4%より著しく高かった。うちPTSDではない生徒は月経前症候群が1割。一方、PTSD疑い例では4割に中程度より重い月経前症候群がみられた。 大きく被災した沿岸の宮城県石巻市から通学している生徒が多い高校では、前年の調査に比べ、月