9月の東京都立川市長選に続き、今月15日投開票の都議補選立川市選挙区でも「非自民」の候補が当選するなど、リベラル系の首長や地方議員が東京西部で勢力を拡大している。選挙戦では、「地域主権主義」の実現を掲げ、住民や首長、議員らが集まる「ローカル・イニシアティブ・ネットワーク(LIN-Net)」が候補を支援した。「自民1強」が続く国政や業界団体丸抱えの旧来型選挙とは一線を画しながら、地方からリベラルの裾野を広げようとしている。(山口哲人) 地域主権主義 住民が主体的に地域の合意形成に参加することを重視する民主主義の考え方や取り組み。格差や貧困、分断を社会にもたらした新自由主義から決別し、住民生活を守るために自治体レベルの選挙で首長や議員を当選させ、具体的に政治を動かすことを目指す。自治体同士の連携も重視する。地方自治体を意味する英語「ミュニシパリティー」が語源。