京都に住んでいた頃知り合った京都大学で客員研究員をしていた友人が来日したので高円寺で会った。 流行りのピカピカと新しい場所よりもガード下の居酒屋、おしゃれなソファよりもビールケースをひっくり返した椅子を愛する男だ。私がそっち方面の好きな場所に連れて行けば良いので気楽だ。 はやとちり、抱瓶、あちらぼ、きよ香と3軒梯子して、どっぷりと高円寺らしさを堪能してもらった。きど藤など満席で入れない店も多かった。北口の通路幅1m程度の狭い裏路地にある老舗沖縄料理屋「きよ香」は初めて入ったが高円寺で生まれ育ったという親父さんと娘さんが経営していて感じが良い店だった。 カウンターに年恰好の違う三人組の男がいて、古い友人のような仲の良さで長いこと話していたが勘定を締める段になって互いの名前を名乗っていた。そのゆきずりの関係に友人は驚いていた。 京都では日本人との壁を感じて孤独に苦しんでいた外国人学生が沢山いた