夫は死なない、夫は失業しない、離婚しない。社会学者の落合恵美子さんが挙げた「主婦が安心して主婦をやっていられるため」の3条件だ。 【画像】「誰のおかげで…」夫婦間の禁句6つ 1年前、佐和子さん(36)=仮名=は、この「条件」の意味を自分で体験して、理解した。 「最初は、帰りが遅い日があるな、っていうくらいでした」。やがて、休日にも鳴る携帯電話も耳につくようになった。誰か女性が…。 真夜中に夫の携帯の発着信履歴を調べるようになった。カタカナで名字だけを登録した相手と、よく通信していた。 「昼間にかけてみたら女の人で、ぼろぼろ涙が出ました」。夫を問い詰めて口論になり、一時は離婚も、と思い詰めた。結婚から9年。突然の「天災みたいだ」と思った。そして、さらにショックを受けた。 「もし別れたら、専業主婦って無職女になるんですよね」。夫は会社員のまま、自分だけが強制的に「肩書」を書き換えられてしまう理