かつて結婚のお膳立てがあった1980年代まで日本は皆婚社会(生涯未婚率が男女とも5%以下)だったのだが、それを実現させてきたのは、結婚の社会的お膳立てシステムであった。 その代表的なものがお見合いであるが、お見合いが減少する中においては、職場によるお膳立てがその代替として機能した。しかし、その職場結婚も今ではセクハラリスクの憂き目にあい、大きく減少している。上司は部下の結婚などの話題に触れてはいけないし、独身の若者とて、同僚をデートなどに誘っただけでセクハラとして糾弾されてしまうリスクがある。とても職場で恋愛しようなどとは思えなくなっている。 これでは婚姻数が減るのは当然なのである。 日本で婚姻数が最大だったのは1972年の年間約110万組だが、2015年にはそれが約64万へと減少した。その減少数は46万組であるが、その数はお見合いと職場結婚が減少した数とぴったり一致する。 要するに、婚姻