北陸新幹線が敦賀(福井県敦賀市)まで延伸開業した16日、京都府内では新大阪(大阪市)への早期延伸に向けた期待が高まった。しかし、府内は大部分がトンネルとなる予定で、懸念材料が多く、「トンネル」の出口はなかなか見えそうにない。 「こんなに『福井』や『あわら』と言っていただけることは今までなかった」。新幹線「芦原温泉駅」が新設される福井県あわら市のホテル「グランディア芳泉」の山口高澄常務取締役は、新幹線効果の大きさに驚きを隠さない。能登半島地震の復興事業もあって、宿泊希望者が殺到しているという。 延伸を前に、福井県は京都市内での観光PRを強化してきた。県京都事務所の大南祐之所長は「京都でのPRは観光客への周知にもなる」と狙いを話す。現状では敦賀駅で在来線特急から乗り換える必要があり、京阪神から北陸方面への時間短縮は4分程度にとどまるが、全面開業後は