2010年の秋、インドで40人もの武装強盗にだった1人で立ち向かい、撃退した兵士のニュースが外信から入ってきました。兵士が手にした武器はナイフ1本で、まるでハリウッド映画のような出来事に、にわかには信じられませんでした。しかしこの出来事は事実だったようで、複数の通信社が伝えていました。今回は、この映画のような事件を振り返ってみたいと思います。 事件の流れ 2010年9月、インドのラーンチーからゴーラクプルに向かう列車に、ヴィシュヌ・シュレスタ(Bishnu Shrestha)というインド兵が乗っていました。彼はインド陸軍に所属するグルカ兵で、退役して実家に帰る途中でした。それは西ベンガルのジャングルの景色を眺める、のんびりとした旅になるはずでした。 夜になりシュレスタも多くの乗客も眠っていましたが、突然列車が止まり銃やナイフで武装した40人もの強盗団が乗り込んできました。彼らは乗客を脅して