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サルトルの検索結果1 - 32 件 / 32件

  • 竹内芳郎とサルトル──思想の柔構造と思想のだらしなさ - 猿虎日記

    閏月社から出版された『竹内芳郎 その思想と時代』という本に、「竹内芳郎とサルトル──裸形の倫理」という論文を書きました。 honto.jp 本日、この本の合評会シンポジウムが開かれます。 「『竹内芳郎 その思想と時代』合評会シンポジウム」 2023年11月25日、於立教大学 日本サルトル学会主催 永野潤、池上聡一、小林成彬、澤田直、竹本研史、北見秀司、清眞人、佐々木隆治、田崎英明 参加希望の方は以下のGoogleフォームにご記入をお願い致します。https://t.co/oFWI8Bk6ln pic.twitter.com/NEyPsYuScB — 緑雨 (@ryoku28) October 21, 2023 以下、拙論の要約と、今日話せたら話そうと(全部は無理と思いますが)思っていることです。 *** 竹内芳郎という思想家の最初の著作は、1952年の『サルトル哲学入門』(後に『サルトル哲

      竹内芳郎とサルトル──思想の柔構造と思想のだらしなさ - 猿虎日記
    • ヘイトスピーチは意見ではない(サルトル) - 猿虎日記

      杉田水脈氏が旧ツイッターにこういう投稿をしたそうです。 世間には特権が「ある」という人と「無い」という人、両方が存在します。であるならば、両方の意見を開陳する機会は均等に確保されるべきです。 「特権がある」という意見を「ヘイトの扇動」と決め付け、黙らせようとする報道機関があることに大変驚いています。 https://x.com/miosugita/status/1723303873992093968?s=20 サルトルは『ユダヤ人』(岩波新書、p.4(一部訳語改変))でこう書いています。 意見を持つということも、政府のワイン醸造政策についてでもあったら、まだ承認出来ないこともない。(……)これに反して、明示的に特定の個人を対象とし、その権利を剥奪したり、その生存を脅かしたりしかねない一主義を、意見などと呼ぶことは、わたしには出来ない。 今これ貼らなくていつ貼る、という感じですね…。 サルト

        ヘイトスピーチは意見ではない(サルトル) - 猿虎日記
      • 大江健三郎「次はサルトル」 晩年の創作意欲、臆測呼ぶ 活字の海で - 日本経済新聞

        ノーベル文学賞作家、大江健三郎が2023年3月に亡くなって1年余り。13年に最後の小説『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)』を発表して以降、ほとんど公に姿を見せなかったが、近しい関係者の話や死後に公開された自筆原稿、近刊本から知られざる晩年の様子が垣間見えるようになった。「これからはサルトルを読もうと思います」。大江作品の装丁を担当した画家の司修氏は『晩年様式集』の完成時にそう告げられたと明

          大江健三郎「次はサルトル」 晩年の創作意欲、臆測呼ぶ 活字の海で - 日本経済新聞
        • サルトル著『家の馬鹿息子』全5巻要約|ラビットホール

          ○前書 サルトル著『家の馬鹿息子』は大部です。 ですが、読む価値は十分にあります。フローベール論ではありますが、その分析は、いわゆる「お約束」を嫌う作家や、その作品、そうした作品を好む鑑賞者に普遍的に援用できます。 近刊では、藤本タツキ著『さよなら絵梨』のラストは論争を招くものですが、本書の『聖アントワーヌの誘惑』のラストの分析をそのまま適用できます。(ちなみに、フーコーも『幻想の図書館』で、『聖アントワーヌの誘惑』のラストについて同様の分析をしています) とはいえ、あまりに大部なので、要約を掲載します。 ○第Ⅰ巻・はじめにpp.17-8 言葉の物質性 …p.19 「われ」は言語 p.24 〈真実〉はよそよそしい。 …p.36 逆もまた然り。無媒介の経験もすでに言葉的。 ……p.37 言葉は自分の中で全てを創造できるはず。 p.38 文化とは掠めとられること"ではない"。 …p.40 話す

            サルトル著『家の馬鹿息子』全5巻要約|ラビットホール
          • 早すぎた神秘主義者――『嘔吐』 J‐P・サルトル | 考えるための書評集

            マロニエの根の話はあちこちで聞くから、ずっと前から読みたかった書物であるが、中島義道の絶賛を聞いてますます読みたくなって、これまで容易に見つけることのできなかった古本祭りで見つけて、ようやく読むことができた。たぶん、むかし読んでも理解できなかったと思う。 「本当に『嘔吐』は何度読んでも泣きたくなるほどすばらしい作品です。「現在だけしか存在しない」こと、過去は「自分の思想(<こころ>)の中にさえも存在しない」こと、この驚くべき発見を日常的な場面でえぐるように描写することにかけて、サルトルの右に出る者はいない。」  中島義道『哲学の教科書』 サルトルは実存主義だから、ネットの読書レビューを読むと、みなさん実存主義的な読み方をしようとしているが、前半から半ばにかけて、この本は過去や時間のことばかり語っているのである、執拗なまでに。そして主人公のロカンタンは、歴史学者である。 「私は自分の現在をも

            • 『サルトル著『家の馬鹿息子』全5巻要約|ラビットホール』へのコメント

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                『サルトル著『家の馬鹿息子』全5巻要約|ラビットホール』へのコメント
              • 【日本人最大の弱点! 出口治明特別講義】サルトルが20世紀の思想界で特異な位置を占めている理由

                1948年三重県生まれ。京都大学を卒業後、1972年に日本生命保険相互会社に入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当するとともに、生命保険協会の初代財務企画専門委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、同社を退職。2006年に生命保険準備会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年の生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社を開業。社長、会長を10年務めたのち、2018年より立命館アジア太平洋大学(APU)学長。2024年より現職。 哲学と宗教全史 世界1200都市を訪れ、1万冊超を読破した“現代の知の巨人”、 稀代の読書家として知られる出口治明APU(立命館アジア太平洋大学)学長。 歴史への造詣が深いことから、京都大学の「国際人のグローバル・リテラシー」特別講義では 世界史の講義を受け持った。 その出口学長が3年を

                  【日本人最大の弱点! 出口治明特別講義】サルトルが20世紀の思想界で特異な位置を占めている理由
                • 蟹嫌いの三島由紀夫と海老・蟹嫌いのサルトル 🦀🦐😱 - さいはてメモ帳

                  サルトルのエビ・カニ嫌いは有名である。彼は甲殻類を、この世のものならぬ「別世界のも の」「別の宇宙から盗んできたのだ」と言っている。 ジャン=ポール・サルトルに関する病跡学的試論 https://www.jstage.jst.go.jp/article/shukulib/40/0/40_KJ00007139719/_pdf/-char/ja 三島由紀夫に関する病跡学的試論 https://www.jstage.jst.go.jp/article/shukulib/41/41/41_35/_pdf/-char/ja ↑の2つの論文で著者の中広全延氏はサルトルと三島由紀夫をそれぞれ「自己愛」の観点から論じている。 三島由紀夫は蟹が嫌い カニ・エビ(の一部)→ハサミ→去勢→幼児的万能感の断念? 三島由紀夫はサルトルが嫌いだと公言(近親憎悪?) 伊勢エビの追跡や襲撃を妄想と考えることは、筆者が見る

                    蟹嫌いの三島由紀夫と海老・蟹嫌いのサルトル 🦀🦐😱 - さいはてメモ帳
                  • サルトルとボーヴォワールはカフェにいた | +P里美の『Bronze & Willow』Etching note

                    大学でサルトル研究の矢内原伊作氏のクラスにいたものとしてはこうゆうのは見なきゃイカンだろうと思って行ったわけですが、さほど哲学的でもなかったので、ホッとしてしまった。 真面目じゃなかったわけではないが、存在、自由、個等々について考えた時に派生するサブカル的なものの方に夢中になっていたので、そのバランスをぐらぐらさせながらの4年間でありました。でも、それが今となっては自分のやってることに繋がっているわけで、自然にそうゆうものは身に付くってことよねー 学校の方では真面目本も読んだ。サルトルはいろいろ読んだけれど、ボーヴォワールの「第二の性」は結局読破できなかった。うーん、もういいや・・・と思っていたかも。その頃エリカ・ジョングの「飛ぶのが怖い」が大ヒットしていて、これは読んだ。時代に則した分こっちの方はサクッと読めた(が、これもどうでも良かったかも。男の方がショックを受けていたような気がする)

                      サルトルとボーヴォワールはカフェにいた | +P里美の『Bronze & Willow』Etching note
                    • 『劇作家サルトル』(作品社) - 著者:山縣 熙 - 阿刀田 高による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

                      著者:山縣 熙出版社:作品社装丁:単行本(314ページ)発売日:2008-12-23 ISBN-10:4861822211 ISBN-13:978-4861822216 内容紹介: 自由であるべく呪われた存在として人間を捉え、不条理な同時代を「嘔吐」しつつ生きた人間主義の思想家サルトル。構造主義の台頭とともに不当に捨てられたその精神の精髄を10篇の戯曲を通して捉え直す畢生のライフワーク。 「自由の選択」思想と芝居との関係は ひどく懐かしい。 かつてJ・P・サルトルはフランスの、そしてなぜか日本でも知性のシンボルであった。いつしか実存主義は構造主義の後塵(こうじん)を拝し、サルトルの名も遠くなった。 「えーと『嘔吐(おうと)』っての、あったよなあ」 「わかんねえんだよ『存在と無』なんか」 「芝居は結構おもしろかったわ」 本書のタイトルを見て感慨を覚える世代もあるだろう。 フランスの作家は戯曲

                        『劇作家サルトル』(作品社) - 著者:山縣 熙 - 阿刀田 高による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
                      • 早瀬優香子/サルトルで眠れない~隠れ名曲、名演コレクション。|スガイヒロシa.k.aSugar

                        昨日は松尾清憲さんというか武川雅寛さんの曲を取り上げたのですが、これまた評判がよかったので、(一部では)かなり人気の早瀬優香子さんの曲を取り上げてみます。 最近、水道橋博士のツイキャスでも取り上げられていたのが印象的でした。 あ、まずは早瀬さんと松尾さんのつながりから書きますか。 早瀬さんをプロデュースした秋元康さんは松尾さんの初期のソロ・アルバムに歌詞を書いていたんですね。それとおニャン子クラブに松尾さんが曲を書いていましたし。 そして、この曲が収録されたアルバム『躁鬱』の編曲はエキゾティックス(オフコースのサポートをやっていた時期でもありましたね)の西平彰さんだったんですよ。 西平さんは宇多田ヒカルさんのデビュー当時のアレンジャーというのが一番知られているのかな? それとも沢田研二さん「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」の作曲者ということかもしれませんね(ちなみにエキゾティックスはバンドでもアル

                          早瀬優香子/サルトルで眠れない~隠れ名曲、名演コレクション。|スガイヒロシa.k.aSugar
                        • 道化を演ること,サルトル『嘔吐』再読 - umindalen

                          部屋を出て,約束通りに喫茶店へ向かった.タクシーに向かって右手を挙げ,煙草に火を点け歩いた.それからタクシーなど見てはいなかったが,それはまるで普通に客を乗せるように,私の前に停車してドアを開けた.少し面食らったが,自分が手を挙げたのだから,この状況は仕方なかった.そのまま車に乗り込み,大まかな行き先を告げた.運転手は私の言葉を聞くと,バックミラー越しにこちらを見,本当にそこでいいのかと,しつこく念を押した.それは多分,目的地が酷く近いためだった.私はそれでいいのだと,何度も言わなければならなかった.運転手は何かを呟いたが,諦めたのか,やがてアクセルを踏んだ. 運転手は不機嫌な態度を変えようとしなかった.私は喫茶店の近くに病院があったのを思い出し,「子供が生まれそうなのです」と言った.運転手は一瞬私を見たが,しかし彼の態度は変わることはなかった.私はそれから,早産であることや,心の準備がで

                            道化を演ること,サルトル『嘔吐』再読 - umindalen
                          • サルトルの「嘔吐」はメスカリンの作用? - 【不眠症カフェ】 Insomnia Cafe:楽天ブログ

                            2005.06.18 サルトルの「嘔吐」はメスカリンの作用? (11) テーマ:考えたこと 想い出したこと 読んだ本(434) カテゴリ:🔴 B 【本・読書・文学】【朗読】 数日前に下記のような日記を書いた。 「嘔吐」サルトルと実存主義 この中でも触れたが、リンク先のkoikeさんが、ご自分が受けている「サルトル」に関する講義についての感想などの講義ノートを日記に書かれている。 サルトル『嘔吐』05年06月04日 サルトル『嘔吐』05年06月11日 今日は【復刻日記】ではなく、「芸術と麻薬」の関係について書いてみようかと思う。 と言っても、私は芸術家でもないし、麻薬に造詣が深い訳でもないが。 ~~~~~~~~ もともと、麻薬類と芸術には、歴史的に見てかなりの関係がある。 それに加えて、koikeさんの日記を読んで、サルトルにメスカリン服用歴があることを知った。 サルトルの「嘔吐」という小

                              サルトルの「嘔吐」はメスカリンの作用? - 【不眠症カフェ】 Insomnia Cafe:楽天ブログ
                            • ジャン・ポール・サルトルの「嘔吐」で病跡学を考える2 – シナジーのメタファー

                              2 人間サルトル ジャン・ポール・サルトル(1905-1980)は、幼少時に父親が死に、母方の祖父の下で育った。3歳で右目を失明し、強度の斜視になる。 1933年から1934年までベルリンに留学し、気象学を学んだ。1935年、想像力の実験のため、友人の医師ラガシュによりフェネチルアミン系の幻覚剤メスカリンを注射してもらう。甲殻類が身体を這いまわる幻覚に襲われ、鬱症状が続いた。甲殻類は嫌いであった。ベルリンに留学し執筆を始めた「嘔吐」は、フランスに戻ってル・アーブルやパリで教鞭をとる傍ら、1938年に出版される。 戦中戦後にフッサールの現象学やハイデッカーの存在論、そしてソビエトの諸外国への信仰を擁護する立場からマルクス主義に傾倒していく。そこには、カミュやポンティとの決別もあった。ソビエト寄りの共産党には加入せず、次第に反スターリン主義の毛沢東のグループを支持するようになる。 その後、マル

                              • #2 実存主義と第二次世界大戦——海老坂 武さんが読む、サルトル『実存主義とは何か』【NHK100分de名著ブックス一挙公開】 | NHK出版デジタルマガジン

                                #2 実存主義と第二次世界大戦——海老坂 武さんが読む、サルトル『実存主義とは何か』【NHK100分de名著ブックス一挙公開】

                                  #2 実存主義と第二次世界大戦——海老坂 武さんが読む、サルトル『実存主義とは何か』【NHK100分de名著ブックス一挙公開】 | NHK出版デジタルマガジン
                                • サルトル『嘔吐』(白井訳)読書メモ

                                  かんた @0sak1_m1d0r1 「もしも私が間違っていないなら、堆積して行くすべての徴候が私の人生の新しい混乱の前兆であるなら、ああ、それは怖ろしい。なにも私の人生が豊かであるとか、重要であるとか、貴重であるとかいう意味ではない。しかし私は怖れるのだ。生れようとしているものを。私を奪い去ろうとするものを――。」 かんた @0sak1_m1d0r1 「私の好きなすべてのもののうえに、工事場の赤錆の上や、柵の腐った板の上に、太陽は、けちけちした尤もらしい光を落している。それは、眠られぬ夜のあとで、前夜、熱狂的な気持で決心した事柄や、消しもせずひと息で書いた文章などに、朝になって人が投げかける視線に似ている。」

                                    サルトル『嘔吐』(白井訳)読書メモ
                                  • 集団、主体性、共同体をめぐって──68 年 5 月とサルトル、ドゥルーズ=ガタリ、ブランショ

                                    メタデータをダウンロード RIS形式 (EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)

                                    • サルトル『むかつき』ニートという冒険 | みすず書房

                                      「さあ、きみの先輩をひとり紹介しよう。きみのお父さん、いやお爺さんたちが一生懸命読んだ本の主人公だ」。——引き籠もり、ニート、「キレる」といった現代社会の問題に呼応することで、20世紀フランス文学の名作が新たな命を生き始めているようです。新釈「嘔吐」の世界へようこそ。 テクスト——サルトル『嘔吐』より(白井浩司訳) 第1回 正常異常者の屈折光学 投壜通信——来ない者に/チョーむかつく/サルトルって誰?/「アンガジュマン」のトポロジー/引き籠もりの哲学者/船酔いの唄/ハイデガーの『形而上学とは何か』/判読不能な手紙/物語・歴史・記述/隅‐遇/三人のアントワーヌ/瞬間と持続/それの抗争/死と外部——むかつきの終身刑 第2回 ぼくの居場所は? 驚異/クローズアップ/背後から抱かれて/鏡の回廊/他者鏡と顔/肖像画——ジンメル、ジャンケレヴィッチ/背中と背後/寸断された身体/さまざまな鏡と窓ガラス/

                                      • サルトル先生 | 荒野に向かって、吼えない…

                                        アニー・コーエン=ソラル著 『サルトル伝』 上下巻合わせて千ページを超える大部のサルトル伝。正直もう少しコンパクトにできたのではないかという感じもするし、いささか癖のある箇所などもあって好みが分かれるところもあろうが、訳者解説で石崎晴己はサルトルの伝記としては「決定版と言っても過言ではな」いとしている。原著はサルトルの死からわずか五年後の一九八五年に刊行されたものであるが邦訳が出るまで長くかかった理由もここで説明されている。 著名人の伝記といえば多かれ少なかれそういうところがあろうし、ましてやサルトルのような人生を歩んだならば意外ではないが、そのまま小説などの題材に使えそうなエピソードが満載である。 有名なものでいえば一九四四年の春、ナチス・ドイツ占領下のパリでピカソが戯曲『尻尾を掴まれた欲望』を書き、公開朗読会が行われたというものがある。「豪華な配役、けたはずれのテクスト、二度と起こりそ

                                        • 【愛の◯◯】わたしはニーチェを、彼はサルトルを - 音楽と本、それからそれから……。

                                          アツマくんが仕事場から帰ってきて、ダイニング・キッチンまで来たので、 「今日の晩ごはんはトンカツよ、アツマくん」 と言ってあげる。 「お、いいな」 「いいでしょ」 キッチンからアツマくんのところまでペタペタと歩いていき、 「楽しみにしててね」 とココロを込めて言う。 愛情表現だ。 わたしの愛情表現、上手く伝わったかしら。 伝わってるわよね。 アツマくんの顔、仄(ほの)かに照れ顔になってるもの。 エプロン姿のわたしはさらに彼に近付く。 彼を見上げ、ジンワリと微笑みの視線を注いでいく。 × × × トンカツを盛り付けたお皿がダイニングテーブルに2つ。 向かい合って着席。 「美味しそうでしょ」 とわたしがアツマくんに言う。 「美味そうだ。おまえのトンカツを揚げるスキルを考えれば当然だが」 「なんだかキラキラしてると思わない?」 「トンカツのコトか?」 「そーよ」 「確かにな。黄金色(こがねいろ)

                                            【愛の◯◯】わたしはニーチェを、彼はサルトルを - 音楽と本、それからそれから……。
                                          • サルトルだったらこう考える - 猿虎日記

                                            的場昭弘氏の『マルクスだったらこう考える』(2004年)を読みました。 マルクスだったらこう考える (光文社新書) [ 的場昭弘 ] ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 新書 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 777円この本で著者は「二一世紀の現在について、マルクスならどう考えるかということを、彼の理論を使いながら、かつそれを現代の諸理論で読み替えながら分析することに焦点を当て」て書かれています。 「マルクス、二一世紀の東京に現わる」と題された序章では、著者は、もし現在の日本にマルクスが現れたらどのような感想をもつか、ということを想像しています。その中に、91年のソ連崩壊以後、マルクス研究がいかに落ちぶれたか、ということについての記述があります。 大学を何校か訪れた後、マルクスは愕然とします。一九八九年の東西ベルリンの壁崩壊、九一年のソ連崩壊後、彼の名前がクズ同然に

                                            • 魔法使いの肖像──サルトル『ユダヤ人問題についての考察』についての考察── - 猿虎日記

                                              一年前ほど前に某紀要に書いた「魔法使いの肖像──サルトル『ユダヤ人問題についての考察』についての考察──」という論文をアップロードしました。 http://www.geocities.jp/sartla/ronbun/mahotsukai.html *1 これは、タイトルにもあるようにサルトルの『ユダヤ人問題についての考察』(邦訳は岩波新書の『ユダヤ人』)を論じたものです。この本で、サルトルは反ユダヤ主義者、「差別主義者」を批判しているのですが、同時にサルトルは、返す刀でというか、リベラリズム、民主主義者の「平等主義」をも辛らつに批判しています。そのことは、こちらhttp://watashinim.exblog.jp/8879908でも紹介されています。 サルトルは、民主主義者の「分析的精神」を批判します。 拙論から引用します。 分析的精神の考えるような社会では、個人は分解できない固い粒子

                                                魔法使いの肖像──サルトル『ユダヤ人問題についての考察』についての考察── - 猿虎日記
                                              • 大江健三郎、晩年の創作意欲は? 「次はサルトル」臆測呼ぶ - 日本経済新聞

                                                ノーベル文学賞作家、大江健三郎が2023年3月に亡くなって1年余り。13年に最後の小説『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)』を発表して以降、ほとんど公に姿を見せなかったが、近しい関係者の話や死後に公開された自筆原稿、近刊本から知られざる晩年の様子が垣間見えるようになった。「これからはサルトルを読もうと思います」。大江作品の装丁を担当した画家の司修氏は『晩年様式集』の完成時にそう告げられたと明

                                                  大江健三郎、晩年の創作意欲は? 「次はサルトル」臆測呼ぶ - 日本経済新聞
                                                • 『サルトルの世紀』(藤原書店) - 著者:ベルナール=アンリ レヴィ 翻訳:石崎 晴己,三宅 京子,澤田 直,黒川 学 - 中条 省平による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

                                                  巨星サルトルを軸に20世紀の思想地図を塗り替えた世界的話題作、遂に完訳。「サルトル・リバイバル」に火を付けた問題の書。目次第1部 「世紀人」(サルトルの栄光;スタンダールとスピノザ… 巨星サルトルを軸に20世紀の思想地図を塗り替えた世界的話題作、遂に完訳。「サルトル・リバイバル」に火を付けた問題の書。 目次 第1部 「世紀人」(サルトルの栄光;スタンダールとスピノザ;ジィドと訣別するために ほか) 第2部 サルトルに公正な裁判を(実存主義は反ヒューマニズムである;怪物とはなにか?―伝記的断片;徹底的反ファシスト ほか) 第3部 時代の狂気(もう一人のサルトル―スナップショット;知識人の人生における過誤の管理期則について;告白 ほか) エピローグ 盲目の哲学者 今年はサルトル生誕百年にあたる(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆年は2005年)。 パリの巨大な国立図書館では「サルトル展

                                                    『サルトルの世紀』(藤原書店) - 著者:ベルナール=アンリ レヴィ 翻訳:石崎 晴己,三宅 京子,澤田 直,黒川 学 - 中条 省平による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
                                                  • 【楽天市場】人文書院 実存主義とは何か 増補新装版/人文書院/ジャン・ポ-ル・サルトル | 価格比較 - 商品価格ナビ

                                                    このエリアでは、楽天市場でのお買い物をもっと楽しんで頂くために、あなたの利用状況に合わせて便利でお得な情報をタイムリーにお知らせします!

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                                                    • 哲学者のサルトルの名言、「人間は自由の刑に処せられている」とは、分かりやすく言うとどういう意味なのでしょうか?

                                                      回答 (3件中の1件目) 自由であることとというのは、自分が実存的な存在であるとするということなのです。 実存的というのは、物でも他でもない私であることであり、私ということを以てしか表現できないことです。あるカテゴリーの哺乳類の猿の仲間の人類という、クラスの従属関係とそのプロパティで己を定義するのではなく、そのいずれにも定義し得ない、この私であることを受け容れるということなのです。 サルトルは有名な「嘔吐」で石を投げるシーンがあるのですが、その時にも、私はこのような石として属するのではないことを強く念じて投げています。 サルトルと同時代のエーリッヒ・フロムは著書「自由からの逃走」の...

                                                        哲学者のサルトルの名言、「人間は自由の刑に処せられている」とは、分かりやすく言うとどういう意味なのでしょうか?
                                                      • ジャン・ポール・サルトルの「嘔吐」で病跡学を考える4 – シナジーのメタファー

                                                        偶然性は、消去できる見せかけの仮象ではない。絶対的なものである。無償である。そのことを理解すると、気持ちがむかつき、吐き気をもようすことになる。 もう少し、自分のことを語るのは止める。なんの役に立つのか。吐き気、恐怖、実存、これらのことはすべて自分の胸にしまっておく方がよい。 最も強い強烈な恐怖や吐き気の際に、自分が救われることを期待していた。まだ若いし、やり直す十分な力がある。しかし、何をやり直すのであろうか。私は死に、一人で自由であり、けれどもこの自由は、死に似ている。 今日、私の肉体は衰弱しているため、吐き気は耐えられない。しかし、病人でも、病気の意識を忘れてしまうほどの幸福で衰弱なときがある(Aujourd’hui mon corps est trop épuisé pour la supporter. Les maladies aussi ont d’heureuses faib

                                                        • サルトル、ボーヴォワール:義塾を訪れた外国人|義塾を訪れた外国人|三田評論ONLINE

                                                          三田に到着し、車を降りるサルトルとボーヴォワール。「ベトナム戦争反対」のプラカードを持つ塾生が見える。 ちょうど半世紀前、1966年の9月、慶應義塾およびサルトルの日本語版全集を出版していた人文書院の招待でサルトルとボーヴォワールが訪日し、三田山上で特別講演会が開かれた。 「義塾を訪れた外国人」という興味深い企画が本誌でたてられるが、その第1回目にふさわしい人選だと思う。というのもサルトル、ボーヴォワールの来日は義塾のみならず日本にとってもひとつの事件とも呼べるような出来事だったのである。私自身は当時中学生の、文学的には奥手の少年だったので記憶は曖昧なのだが、叔母の朝吹登水子が友人そして通訳として4週間にわたる全日程に同行していたし(ホテルや旅館にも同宿していた)、また父朝吹三吉も慶應義塾大学の迎える側の教員として東京での行程のほぼ全てにつきあっていたので、そのあわただしさというのか、騒ぎ

                                                            サルトル、ボーヴォワール:義塾を訪れた外国人|義塾を訪れた外国人|三田評論ONLINE
                                                          • ドゥルーズで読むサルトル|静岡県立大学・短期大学部機関リポジトリ

                                                            Confirm OK キャンセル Are you sure you want to delete this item? Are you sure you want to delete this version?

                                                            • 『1.4 『サルトル哲学序説』』

                                                              1.4.1 『サルトル哲学序説』について こうして竹内芳郎は、ニーチェおよびベルグソンの思想との格闘を通じて、その思想的現実の追体験を通じて、ついにサルトルに辿り着く。彼は後に、サルトルの『存在と無』について、「一方では生々しく吐息するこの命、他方では鉄のように非情をきわめる論理体系――この相反する二つのものの緊密な結合にこそ、本書の無類の魅力があるのだ」と述べているが、それはまさに「生活と思索との緊密な結合」、「具体的な生に息づく真摯な生活者の思索」、「現実の苦悩に身を挺して生き、その生のいぶきにのみ一切のフィロゾフィーレンの源泉を求めること、現実にぶつかって傷つき、みずから流した己れの血だけに哲学の確実さの保証を求めて一歩もゆるがぬこと」をめざした彼の希求にこたえるものであったのだろう。そして、その思想体験は『サルトル哲学序説』(『サルトル哲学入門』)に結晶したのである。 この書は、日

                                                              • 『2.4.3 『サルトルとマルクス主義――『弁証法的理性批判』をめぐって』(要約) 下』

                                                                2.4.3 『サルトルとマルクス主義――『弁証法的理性批判』をめぐって』(要約) 下 | 竹内芳郎の思想 第三章 遡行的経験 【『弁証法的理性批判』の構成】 『批判』第一巻は、形式的には<構成する弁証法>-<反弁証法>-<構成された弁証法>という、いわゆる弁証法的トリアーデを形成している。第一の<構成する弁証法>とは、歴史の弁証法を可能にする創造的原点としての<個人的実践>のことであり、第二の<反弁証法>とは、このような実践の疎外態としての<実践的=惰性態>のことであり、最後の<構成された弁証法>とは、この疎外態を突き破って人間が己れの自由を恢復するために必然的に形成せねばならぬ諸々の<集団的実践>のことである。 A 構成する弁証法 【個人的実践】 「サルトル弁証法の端緒を形成しているこの<個人的実践>は、実は二重の性格を具えている。第一に、全弁証法過程のなかで最も抽象的な契機にすぎぬとい

                                                                • 政治的サルトルbot文献表 - 猿虎日記

                                                                  政治的サルトルbothttps://twitter.com/SartrePolitiqueは、定期的にサルトルの政治的発言をtweetします。一部、140字に合わせるために表現を変えているものもあります。出典の書き方を変更中。文献表は工事中。 1945=「レ・タン・モデルヌ創刊の辞」『シチュアシオン 二』(人文書院)所収 1946=『ユダヤ人』(岩波文庫) 1948=「黒いオルフェ」『植民地の問題』(人文書院)所収 1956=「植民地主義は一つの体制である」『植民地の問題』(人文書院)所収 1961=「フランツ・ファノン『地に呪われたる者』序文」『植民地の問題』(人文書院)所収 1966=「知識人の擁護」『シチュアシオン 八』(人文書院)所収 1966b=『知識人の擁護』(人文書院)※1966と同じ日本講演の記録だがかなり異同あり 1968=「レイモン・アロンの城塞」『シチュアシオン 八』

                                                                    政治的サルトルbot文献表 - 猿虎日記
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