東 浩紀 1971年東京都生まれ。東京大学教養学部、同大学院総合文化研究科博士課程修了。早稲田大学文学学術院教授。雑誌「思想地図β」編集長にして、同誌を出版する「コンテクチュアズ」代表。このインタビューで取り上げた『一般意志2.0』は講談社から出版されている。 『一般意志2.0』という本がある。昨年11月に上梓され、副題に「ルソー、フロイト、グーグル」とある。ナゾめいたタイトルが蠱惑的な1冊だ。 著者は現代思想からオタク文化、さらにはライトノベルをふくむ文芸、政治にいたるまで、現代の現代性にかかわる重要事象のほとんどについて鋭い批評を展開し、当代きっての論客と目される東浩紀。個人的な物言いで恐縮だが、僕は繰るページ繰るページに啓発されっぱなしだった。日本のみならず、これからの世界の政治システムの、根本設計=デザインにかかわる論考として、これほど刺激的な内容に満ちた著作はかつてなかった、