遥かチベットに源流を発する大河メコン。その中流域に位置するラオス・ルアンパバーンは、14世紀から18世紀、ランサン王朝の首都として栄えた街として知られています。早暁、寺院から現れた僧侶たちが音もなく裸足で歩を進め、人々は歩道に座して喜捨をする。悠久の時を経ても変わることのない托鉢の光景が、いまもなお、日々繰り返され、民家の庭先には精霊が宿るとされる小さな祠。祈りに満ちた、静謐な古都の旅。 Contents. 街に息づく仏教との邂逅 世界で一番空爆された国 誰も支配できない信仰心 天地を繋ぐ鬱金色の古刹 ラオス初の世界遺産の町 静謐な秩序と人々の品格 街に息づく仏教との邂逅 その昔、ラオスがランサン、「百万頭の象の土地」 といわれた時代から 信仰されてきた上座部仏教。 この国ではいまも ブッダ本来の考えを踏襲した仏教教団(サンガ)が ほぼ忠実に継承され、 出家をして僧侶となれば 227カ条の