テニスと「メンタル」「ミスを引きずると、集中力が失われます。『何で、あんなミスをしてしまったんだろう』と頭の片隅でくよくよ考え続けると、たちまち対戦相手に付け込まれます。その時点で敗北が決定してしまうのです。だからこそ選手は、批判や罰金は承知の上でラケットを壊し、ミスの後悔を断ち切ろうとする。集中力を取り戻して試合に臨んだほうが得策だと判断するわけです」(同・神和住氏) この背景には、テニスは「メンタル」が勝敗を左右することが大きく関係しているという。 陸上や水泳が個人競技であることは言うまでもない。だが、100メートル走や、50メートル自由形などは、決勝は8人で争われる。 「テニスはシングルの場合、対戦相手と2人きりです。実力が伯仲するほど、精神的な駆け引きが勝敗を決めます。『相手は緊張している』、『相手は慢心している』などと対戦相手の心理状態を読み、揺さぶりをかけるのです。おまけに試合