樋口真嗣監督最新作『シン・ウルトラマン』公開に便乗して樋口真嗣監督作品を「興行収入」を軸に振り返る。 『平成ガメラ3部作』の特技監督で評価 樋口真嗣監督は高校卒業後に『ゴジラ(1984)』の現場にバイトとして参加して特撮の世界に入り、『平成ガメラ3部作』の特技監督として世に名を知らしめたとされる。実際、1作目『ガメラ 大怪獣空中決戦』の「東京タワーから落ちて破裂して紫の液体がベチャベチャと飛び散るギャオスの卵」や「破壊された東京タワーの上に座る夕日越しのギャオス」のショットはミニチュア特撮として魅力的。また3作目『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』の渋谷での戦闘シーンは爆発で人がゴミのように吹き飛ぶ描写など今観ても見劣りしない迫力に満ち溢れたものになっている。映像映えするガラス張りが特徴の京都駅内部での戦闘描写も、怪獣の着ぐるみ同士が駅のミニチュアの外ではなく中で闘うからこそスケールを感じる珍