なぜ彼はいつもあえて困難な道を選ぶのか? そこで語られるのは筒香の野球への向き合い方、自分との戦い方だった。 「その瞬間というのは自分で決められない。たまに『これや』と思うことがあって、うまくいくことがある。それ待ちになる。でも自分からそれをやっていくから、それ(『これや』と思うもの)が訪れるわけで、それ待ちになったら、一生来ないですよ」 これまでも筒香を取材していて、いつも思うのはその愚直なまでの自分への向き合い方だった。なぜ彼がこうまで不器用に見える生き方をするのか? なぜ彼はいつもあえて困難な道を選ぶのか? 開幕前にも改めてそう思ったのは、サンケイスポーツに掲載されたインタビューを読んだときだ。 そこで筒香は昨オフにパイレーツから3年契約のオファーを受けながら、あえて1年契約を自ら申し出た理由をこう語っていた。 「決して大きい契約、複数年が“逃げている”という意味ではない。去年、マイ