野火が野犬に襲われていたところを 小夜が助けたことがきっかけね。 二人はその能力ゆえ、隣り合う 国の争いに巻き込まれてしまうの。 『狐笛のかなた』上橋 菜穂子 (著)新潮文庫あらすじ夜名ノ里のはずれに住む小夜は十二歳。 草木に宿る魂の声をも聞き分ける能力「聞き耳」の持ち主。 ある日の夕暮れ、犬に追われている子狐を助けた小夜。 この子狐はこの世と神の世の狭間である「あわい」に棲む霊狐・野火であった。 その能力故に隣り合う国の争いに巻き込まれた小夜と野火。 住む世界さえも異なる二人の響き合う魂の物語。 孤独な少女と霊狐がひたむきに互いを思う祖母を亡くし、一人で里のはずれに暮らす小夜。 年越しの市へと出かけた小夜は、自分と自分が幼い頃に亡くなった母のことを知る人物、大朗に出会います。 その帰り道、山中で襲われそうになった小夜を、一人の少年が救ってくれました。 お礼を言う間も無く立ち去った少年は霊