本記事の目的 確率論において重要な定理である「中心極限定理」を Python で確かめます. 具体的には,「ある分布から取り出した標本平均の分布が,標本を大きくすることで本当に正規分布に従うのか?」を確かめます. 中心極限定理とは 数学的に厳密な内容は述べませんが,中心極限定理が何なのかをざっくりと述べます. 定理の内容(ざっくりと) $n$ 個の確率変数 $X_1,\cdots ,X_n$ が独立で同じ分布に従うとする. $E[X_i]=\mu, V[X_i]=\sigma^2, \bar{X}=\frac{1}{n}(X_1 + \cdots + X_n)$ とする. このとき,$n$ を大きくすると,$\bar{X}$ は正規分布 $N(\mu, \sigma^2 /n)$ に近づく. ※ ここで,$n$ が標本の大きさ,$\bar{X}$ が標本平均です. 記事を書くに至った経緯