新潟市美術館で4月下旬に開催予定の「奈良の古寺と仏像」展で、文化庁が同館の管理態勢を問題視し、国宝などの展示を認めないとしている問題で、同展実行委員会(名誉実行委員長、篠田昭・新潟市長)は16日、新潟県長岡市にある県立近代美術館での開催を目指すことを決めた。開催日程は今後、文化庁などと協議する。文化庁は「協力していきたい」としている。 平城遷都1300年を記念した同展は、中宮寺の国宝「菩薩半跏像(ぼさつはんかぞう)」の展示が目玉だった。ところが市美術館で昨年7月に展示作品からカビが、今年2月にはクモ30匹が発生。文化庁は国宝と重要文化財の展示を認めないと市に通知していた。既に販売された前売り券約3500枚については、払い戻しに応じるという。