NHK連続テレビ小説『虎に翼』で、ヒロイン・寅子を演じている伊藤沙莉。彼女は特徴のあるハスキーボイスが印象的で、主題歌「さよーならまたいつか!」を担当する米津玄師は、伊藤の声を「ゲインの効いた声というか、1回聞いたら忘れない独特な声をされている」と絶賛している(※)。 音楽用語でいうゲインとは、ミキサーに入力された音の信号の大きさを調整するもので、ゲインを上げると音がアンプ内で増幅し、割れた音に変化する。絶妙な割れ具合と言ったら変かもしれないが、伊藤の声は耳心地の良いハスキーさなのではないだろうか。 伊藤の声は、科学的にも唯一無二の個性を持っているようで、以前トーク番組『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演した際、医師から「見たことのない声帯の形をしている」と言われたことを告白している。そのとき、医師からは手術をすれば声が枯れにくくなるが、その代わり“クリーンな声”になってしまうと提案され、