観光立国推進閣僚会議で発言する河野太郎デジタル相=首相官邸で2024年7月19日午前11時55分、平田明浩撮影 9月に予定される自民党総裁選に向けて意欲を示す河野太郎デジタル相が岐路に立たされている。水面下では、河野氏の代名詞となっていた「脱原発派」からの脱却を図り、マイナンバーカードの普及を切り口に地方行脚を通じて支持拡大を模索する。所属派閥の領袖(りょうしゅう)である麻生太郎副総裁は、再選に意欲をにじませる岸田文雄首相を支える構えを崩していない。麻生派内外からは河野氏への期待と懸念が交錯する。 脱原発派?それとも原発推進派? 「安全を確認した原発については再稼働を順次していくということだ」 7月31日、茨城県の量子科学技術研究開発機構を視察した後、記者団の取材に応じた河野氏は、エネルギー政策への思いを熱っぽく語った。視察したのは「核融合発電」の関連施設など。原発に代わる新しい発電方法の