第28回京都図書館大会<報告> 京都府議会図書館・芦田栄(あしださかえ) 2019年12月2日,市民交流プラザふくちやま(京都府福知山市)で第28回京都図書館大会(E2061ほか参照)が開催された。本大会は館種を越えて図書館関係者の連携と理解を深め,研鑽を積むことを目的として1992年から開催されている。第28回大会では,全国で地震,台風,豪雨等,災害が続く中,有効な対応策を考えるため「災害等の諸課題に立ち向かう図書館」と題し,講演,事例発表等が行われた。 まずはじめに,福知山公立大学長,京都府立京都学・歴彩館顧問の井口和起氏より「災害と図書館」と題して基調講演が行われた。同氏は,福知山市立図書館大江分館の浸水被害,自身が携わってきた全国歴史資料保存利用機関連絡協議会の東日本大震災での文書・文化財レスキューでの事例を挙げられ,浸水被害にあった資料の救済手順やボランティアの被災地への到達経路