性売買の温床とされる繁華街のカラオケ店を巡回する「相談所」のスタッフ=3月28日、ソウル(撮影・金民熙、共同) ソウルのある繁華街の一角。ネオンが光る「ノレパン(カラオケ)」が軒を連ねる。この地区には女性が個室で接客する店が多く、性売買の温床とされている。性売買に従事する女性の自立を支援し、業界からの脱出を手助けする組織(「相談所」などと呼ばれる)の活動に3月、同行した。 相談所の女性スタッフらは一店一店くまなく巡回し、相談所の連絡先が記されたライターや手鏡、ばんそうこうといった日用品を店主らへ手渡していた。 一度入ってしまうとなかなか抜け出せないと言われる性風俗業界だが、体系的なサポートにより、多くの女性が新たな一歩を踏み出している。関係者の証言も交えながら、支援の実態に迫る。(年齢は取材当時、共同通信ソウル支局 富樫顕大) ▽「自信を回復する時間」 相談所によるアウトリーチ(訪問支援)