6月12日に紅海を航行中のリベリア船籍のばら積み貨物船「MVチューター」号がイエメンのフーシ派による自爆無人水上艇および対艦ミサイルの攻撃を受けて、フィリピン人船員1名が死亡し、6日後の6月18日に船は沈没しました。 2023年10月19日から始まった一連の紅海危機でフーシ派の攻撃を受けた民間船の沈没はこれで2隻目であり、自爆無人水上艇による攻撃成功は初になります。自爆無人水上艇にはダミー人形を乗せて一般小型船に偽装して突入し、船に乗っていた護衛班の対応が遅れました。 攻撃目標選定の失敗 この紅海危機の発端は、2023年10月7日に始まったハマス・イスラエル戦争でフーシ派がハマスの側に立って参戦しイスラエル本土に弾道ミサイル攻撃を仕掛けたものの、イスラエル側のアロー防空システムに阻止され効果が無いと判明した後に、攻撃目標をイスラエルに関連した民間船に切り替えたものです。 しかしフーシ派はイ