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  • 近代市民社会の再興のために - 内田樹の研究室

    『月刊日本』8月号にロングインタビューが掲載された。「野蛮への退行が始まった」というタイトルだけれど、私が言いたかったのは「近代市民社会を再興しなければならない」という話である。 ― 現在、世界は歴史的な大転換を迎えています。今、世界では何が起きていると考えていますか。 内田 今起きているのは「近代の危機」だと思います。近代市民社会の基本理念は「公共」です。その「公共」が危機的なことになっている。 ホッブズやロックやルソーの近代市民社会論によると、かつて人間は自己利益のみを追求し、「万人の万人に対する闘争」を戦っていた。この弱肉強食の「自然状態」では、最も強い個体がすべての権力や財貨を独占する。でも、そんな仕組みは、当の「最強の個体」についてさえ自己利益の確保を約束しません。誰だって夜は寝るし、風呂に入るときは裸になるし、たまには病気になるし、いずれ老衰する。どこかで弱みを見せたら、それで

    • 仕事という名の「作業」に時間を使いすぎていないか…30代後半で開く勉強している人とそうでない人の実力差 仕事と勉強の割合が9対1の日本のエリート

      30代後半になると突然求められるマネジメント力を身につけるにはどうすればよいか。多摩大学大学院経営情報学研究科教授の堀内勉さんは「本を読むことで自分が『何もわかっていない』ことを認識する。それが、他者の考え方を理解したり、想像したりすることにつながり、人間力が成熟する」という――。(第3回/全4回) ※本稿は、堀内勉『人生を変える読書 人類三千年の叡智を力に変える』(Gakken)の一部を再編集したものです。 日本のビジネスパーソンは圧倒的に勉強不足 人生の時間には限りがあります。 私はこれまでの人生を振り返って、仕事というか、仕事という名の「作業」に無駄な時間を使い過ぎてしまったと大いに反省していますが、そうした中でも、できるだけ時間を工面して読書を続けてきました。 そうした私から見て、日本のビジネスパーソンは、いわゆるエリートといわれるレベルにおいては、世界的に見ても圧倒的に勉強が不足

        仕事という名の「作業」に時間を使いすぎていないか…30代後半で開く勉強している人とそうでない人の実力差 仕事と勉強の割合が9対1の日本のエリート
      • 【しらなみのかげ】近代の本質とは「宗教」への問いである #33|雁琳の『晦暝手帖』

        初めに述べておきますが、この記事は考えている問題の核心に一通り触れながら書いている内に大部となりました。 この「しらなみのかげ」を桃の節句に久々に更新してから、又暫く時間が経った。 前回書いた如く、一昨年より我が抱負を一事業とせんとして走り続けてきた私の人生は、一月の末から二月の頭に掛けての間に共同事業者の一人、しかも立場上の責任者の背信行為に遭い、唐突なカタストロフを迎えた。奇しくもそれは、全てのリソースを使い果たした後のことであった。前回の記事は、心の中にそこから何とか立ち直る兆しが見えたことで書くことが出来たものであった。しかしながら、そこで語った「探究」と「創作」は、そこから三週間以上もの時間が経ってしまったことから判るように、中々思うように形に出来ていない。ここでも又、「ハビトゥス」を自分の中に再び養い直すことにこんなにも時間が掛かるのかと、己の不甲斐無さを自覚すると共に、真に忸

          【しらなみのかげ】近代の本質とは「宗教」への問いである #33|雁琳の『晦暝手帖』
        • ララビアータ:アレントとマルクス主義 - livedoor Blog(ブログ)

          カルチャーセンターの講義で「アレントとマルクス主義」を扱ったので、そのメモワールをここに挙げておこう。 宇野弘藏の恐慌論 宇野の恐慌論から始めよう。それは、一種の景気循環論であり、シュンペーターの議論に近いものを持っている。かつて我が国の戦後経済学はほぼマルクス経済学派によって占められていた。特に東大経済学部は、労農派マルクス主義者の牙城であった。宇野弘藏は労農派から出てマルクス研究を精緻化し、ある程度学問的議論に耐えるものに仕上げた。宇野経済学に学んだ経済エリートたちが、経済諸官庁を席巻していた50年から60年代初期にかけて、果たして彼らの教養がどれほど役に立ったか疑問に思う向きもあるかもしれないが、意外にもそれが通用したのである。それは宇野弘藏の学問理念によるところが大きい。彼はマルクスの『資本論』の所説を、イデオロギー的価値観から峻別し、ブルジョワ社会の原理的な分析に純化した。科学的

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