年初は「今年世界はどうなるか」を予測することにしている。「これから世界はカオス化する」というのが私の予測である。異議のある人はおそらくいないだろう。カオス化を主導するのはもちろん米国である。 ドナルド・トランプは国より憲法よりも彼個人に忠誠を誓う人々を要職に登用して、米国の新しい「国王」になる気配である。 グリーンランドとパナマを領有し、メキシコ湾を「アメリカ湾」と改名し、カナダを併合し、同盟国にGDP5%の国防費負担を要求するなど、ほとんど日替わりで「米国の新しい要求」がニュースになる。超覇権国家がここまで節度を失う日が来るとは誰も想像していなかっただろう。 米国にはさいわいまだ自由なメディアが残っている。だが、米国の媒体の行間に「恐怖感」がここまで露出したことは私が知る限り過去にはなかった。これから先米国はどうなるのか、米国人自身が「どうなるかわからない」のである。 「困惑する」という