私たちは、世の中の変化を見ながら、最も簡単に「ブランド」を作ろうと考える。だが、こうしたプロセスから生み出される「ブランド」は、そろそろ名称を変える時期にきている。その理由について説明するとともに、Z世代に対する誤解が生む悲劇について語ろうと思う。 anouchka/istock 「ブランド」とはそもそも残酷な 「区別」するためのもの そもそも「ブランド」とは、極めて残酷で非情なものである。わかりやすくいうと、自分と相手を分け隔てるための手段である。 例えばイギリスでは、話し言葉のアクセントだけで、その人が上流階級か中産階級か、はたまたそれ以下なのかを区別するようだ。また国際線の飛行機に乗れば、ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスと3階層にシートが分かれており、その違いは単に企業の交通費だけでなく、明確にそのシートに乗る人を区別している。だから、会社の社長がエコノミークラスに