著者の五十嵐先生と編集部から御恵贈いただきました。どうもありがとうございます。 副題は「統計分析が解明する移民・エスニックマイノリティに対する差別と排外主義」。本書は、この副題が表している通りの内容になります。 しかし、「差別」と「統計分析」というのは基本的には相性の悪いものです。人々の平均身長を知りたいならば測ればいいわけですが、社会全体の差別の強さのようなものを知りたいと考えた時に「何を測ればいいのか?」というのは難しい問題です。 例えば、移民に対する差別の実態を知りたくて、「あなたは移民に対して差別的な考えを持っていますか?」という質問をしたとして、その答えはその社会の移民に対する差別的な態度をそのまま反映していると言えるでしょうか? これは本書と同じ新泉社から刊行された中井遼『欧州の排外主義とナショナリズム』でも指摘されていたことですが、世間体などから、本当は差別的な考えの持ち主で