ただ平田が語るに、「ホームランを打てる」と「スラッガー」は一味違うというのである。 「なんか違う……ホームランの数ではないんですよね。例えば、去年引退した糸井(嘉男)さんは100本以上打ってるけど、ホームランバッターって言う人は少ないですよね。でも、楽天の“おにぎり君”(横尾俊建)は糸井さんより少ないのに、ホームランバッターって言う人が多いですよね。そこには選手のプレースタイルも含まれるんでしょうけどね」 糸井は日本ハム、オリックス、阪神で平田を上回る171本のホームランを記録しているが、鋭い弾道で外野の間を抜くような長打の多い中距離ヒッターである。対して横尾はプロ7年間で糸井よりもはるかに少ない通算21本ながら、鮮やかな放物線を描くホームランが持ち味のバッターと呼ばれている。 平田は「バットが金属、木製とか関係なくて、ライナー性の角度でビューンって飛んでいく打球が多かったと思います」と語