1980年代前半、空前絶後の人気を誇った頃の新日本プロレスを知る者にとって、いま現在、新間寿という名前はどう響くのだろうか。 新日本プロレス営業本部長。アントニオ猪木の女房役。猪木アリ戦を実現させた立役者。タイガーマスクを現実のリングに登場させた、2.5次元興行の祖。「プロレスブームではなく、新日本プロレスブームなんだ」と言い放つ稀代のアジテーター。過激な仕掛け人。リングの目激者。WWE殿堂レガシー部門入り。 猪木との長きにわたる愛憎劇は我々を翻弄した。クーデター未遂事件。旧UWFの旗揚げと崩壊。スポーツ平和党の立ち上げ。猪木への告発。連日ワイドショーで醜態を晒した狂乱劇(世間では、新間といえばこれしか知らない人も多い)。アントニオ猪木のPKO*1。10年近い断絶を経てからの、猪木との和解。バカ息子・新間寿恒がオモチャにしてしまったユニバーサルプロレス。 新日が人気絶頂の時代でさえ、誰が書