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栗原潔の検索結果1 - 24 件 / 24件

  • コナミが対サイゲームスの訴訟で使用した(と思われる)特許の分析(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

    「人気ゲーム”ウマ娘”の特許権巡り、コナミがサイゲームス提訴…損害賠償40億円求める」というインパクトのあるニュースが舞い込んできました。「コナミ側は、人気ゲーム”ウマ娘 プリティーダービー”の特許権を巡り、サイゲームスに40億円の損害賠償や提供の差し止めを求めている。サイゲームスによると、ゲームシステムとプログラムの一部について、コナミ側と特許権に関する協議を続けてきたが、折り合わなかった」とのことです。 ゲーム業界における特許権侵害訴訟といえば任天堂対コロプラの訴訟(和解金推定33億円で和解)に続く大型事案です。訴えられた側のサイゲームスはプレスリリースを出していますが、現時点では、コナミ側からは公式なリリースは出ていません。いずれにせよ、この訴訟に使用された特許の番号については明らかになっていません。単なる当事者どうしの契約の争いとは異なり、特許権の効力はあらゆる人に及びますので、特

      コナミが対サイゲームスの訴訟で使用した(と思われる)特許の分析(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
    • スクリーンショットによるツイート引用は著作権侵害との判決(追記:知財高裁で覆りました)(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

      追記:この裁判の控訴審ではなくまた別の裁判ですが、スクショでツイート引用したことだけを理由に著作権法上の正当な引用ではないとされることはないという知財高裁の判示がありました。こちらの新記事をご参照ください。 ツイッターにおいて他人のツイートを引用する際には、当然ながらリツイート機能(RT)を使用することになりますが、場合によって、スクリーンショットの画像を添付することで引用するケースもあります。その理由としては、(1)元ツイート主に引用されたことを覚られたくない、(2)サムネールもまとめて引用したい、(3)元ツイートが消されても証拠が残るようにしたい、等があるでしょう(追記:(5)ブロックされていて正規のRT機能を使用できない、というケースもあるかもしれません)。 比較的よく行われている行為だと思いますが、これに関して、ツイッターが提供する正規のRT機能を使わない、スクショによるツイートの

        スクリーンショットによるツイート引用は著作権侵害との判決(追記:知財高裁で覆りました)(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
      • JASRAC対音楽教室裁判の最高裁判決について(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

        先日から大きな話題になっていたJASRAC対音楽教室裁判の最高裁判決が本日出ました(参照記事)。 最高裁における争点は、音楽教室における生徒の演奏に著作権者の演奏権が効いてくるかということでした。今までの流れを簡単にまとめると、地裁判決は音楽教室における先生の演奏も生徒の演奏も著作権法上の演奏に当たり演奏権が効いてくる、知財高裁判決は音楽教室における先生の演奏は著作権法上の演奏に当たるが、生徒の演奏は当たらない、そして、最高裁判決は知財高裁の結論を踏襲し、生徒の演奏は当たらないと判断しました。判断の具体的ロジックについては、判決文の公開後に追記します。 最高裁では生徒の演奏分についてしか議論していなかったので、知財高裁判決における音楽教室における先生の演奏は著作権法上の演奏に当たるという結論が最高裁でひっくり返るという話は元より想定し難い話でした。 音楽教室において先生が演奏しないというこ

          JASRAC対音楽教室裁判の最高裁判決について(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
        • 「ゆっくり茶番劇」事件の炎上要素抜き解説(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

          「ゆっくり茶番劇」というニコニコ動画等で有名な動画作品フォーマットを、本来はネットの共有財産的存在であるにもかかわらず、元ネタとは関係ない個人が商標登録してしまい大炎上しています(参考記事)。もう既にいろいろな記事が出ており、遅きに失した感はありますが、ツイッター等で名指して召喚されたりしているようなので、簡単にまとめておきます。 この商標登録による影響は? 商標登録は完了していますので「ゆっくり茶番劇」あるいはそれに類似した商標(文字列やマーク)を使って、指定役務に含まれる「インターネットを利用して行う映像の提供」等を行う、要するにニコ動やYouTubeで動画を公開すると、商標権を侵害してしまう可能性が高いです。 一般にタイトル(題号)には商標権は及ばない(タイトルでの使用は商標的使用ではない)とされていますが、その一方で、シリーズ物の名称には商標権は及ぶとされているので、今回のケースで

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          • リツイートしただけで著作者人格権を侵害し得るという判決が最高裁で確定(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

            「写真の無断投稿、リツイートだけでも権利侵害 最高裁」といニュースがありました。 ちょっとややこしい案件ですが、かいつまんで言うと、写真を含むツイートをリツイートするとツイッターの仕様(CSSの設定)により写真がトリミングされてサムネールとして表示されますが、それによってリツイート者は写真の著作者の著作者人格権(同一性保持権と氏名表示権)を侵害し得るという判決が最高裁で確定したということになります。 この件の知財高裁の判決について、2018年10月に解説記事を書いています。この判決に不服であったツイッター社が最高裁に上告したが、今回、上告棄却されたということになります。 最高裁の判決文はこちらです。 最初に押さえておきたい重要ポイントは以下の2点です。 1)この判決は、写真の著作権者である写真家がツイッター・ユーザーを訴えた著作権侵害訴訟ではありません。リツイート者の情報を開示せよと、写真

              リツイートしただけで著作者人格権を侵害し得るという判決が最高裁で確定(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
            • 知財高裁でBL同人作品の無断コピーは著作権侵害という当たり前の判決(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

              一昨日(2020年10月6日)、知財高裁において、BL同人作品の著作権に関する興味深い判決がありました(判決文)。BL同人作品を無断でアップして広告収益を上げていたサイト運営企業にBL同人作者が損害賠償を請求した事件の控訴審です。 原審(東京地裁)の判決文はこちら、地裁判決が出たときの報道記事はこちらです。地裁では、被告の著作権侵害が認定され、損害賠償金約219万円の支払いが命じられたのですが、被告がこれを不服とし、かつ、原告も損害賠償金の1,000万円への引き上げを求めて控訴したという流れです。控訴審では、著作権侵害の認定は覆されず、損害賠償金の引き上げも認められませんでした。 二次的著作物にも(原作品の作者の著作権に加えて)二次的著作物の作者の著作権が生じるのは当然なのであまり議論の余地はなさそうですが、この控訴審では、被告側がちょっと珍しい主張をしていたので考察してみます。 被告の主

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              • 金魚水槽電話ボックス裁判判決逆転の理由について(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                「”金魚電話ボックス”著作権侵害 美術作家が逆転勝訴 商店街に賠償命令・大阪高裁」というニュースがありました。水の入った電話ボックスの中を金魚が泳ぐオブジェ「金魚電話ボックス」で著作権を侵害されたとして、ずっと昔から同種の作品を作り続けていた現代美術作家の方が、オブジェを設置した奈良県大和郡山市の商店街に損害賠償などを求めていた大阪高裁の控訴審訴訟において、14日、著作権侵害を認める判決があったという話です。 判決文はこちらです(ならまち通信社というウェブサイトでこの問題をずっとフォローされている方がスキャンしてアップして下さっています)。 地裁判決の骨子としては、現代美術作家の方の「メッセージ」というオリジナル作品(タイトル画像参照)の著作物性は認められたものの、商店街バージョンの「金魚電話ボックス」とは表現上の様々な相違点があり、共通する部分である「電話ボックスに水を入れて金魚水槽にす

                  金魚水槽電話ボックス裁判判決逆転の理由について(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                • 「マツモトキヨシ」の今後の商標登録が困難に(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                  他人の氏名を含む商標は登録できないとする商標法4条1項8号については今まで何回か書いてきました(関連過去記事1、関連過去記事2)。 4条1項8号 他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く。) この条文の趣旨は他人の人格的利益を保護することであり、それはもちろん重要なのですが、最近の特許庁および知財高裁の判断では、あまりにも運用が厳しく非現実的なレベルにまで達しています。再度まとめると、 出願人本人の氏名でも駄目(同姓同名者の許可が必要だから)出願人の氏名が著名でも駄目(人格権の保護が目的であって著名商標の保護が目的ではない)英語で表記しても駄目氏と名のスペースをカットしても駄目名→氏の順番でも駄目デザインを施しても駄目(識別性の問題ではない)氏名以外に文字が付加されていても駄目(条文上「

                    「マツモトキヨシ」の今後の商標登録が困難に(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                  • 音楽教室対JASRAC訴訟の第一審判決はJASRAC勝訴(まとめ)(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                    大きな注目を集めていたヤマハ音楽振興会他の音楽教室対JASRACの音楽教室での演奏における著作権裁判の第一審判決が出ました(NHKニュース)。「東京地方裁判所は使用料を請求できるという判断を示し、教室側の訴えを退けました。」ということです。本日(2/28)のJASRAC側記者会見にも出席予定なので追加情報があれば、ここに追記します。 まずは、関連情報をまとめておきましょう。この件については、Yahoo!個人ニュースで何本か書いてきていますので以下にまとめます。 「JASRACが音楽教室からも著作権使用料を徴収しようとする法的根拠は何か?」(2017/02/02)「JASRAC vs 音楽教室:法廷で争った場合の論点を考える」(2017/02/06)「JASRACと音楽教室の最新の言い分を検討する」(2017/3/2)「著作権法における「一人でも公衆」理論を説明する」(2017/05/16)

                      音楽教室対JASRAC訴訟の第一審判決はJASRAC勝訴(まとめ)(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                    • ドワンゴが、対FC2特許権侵害訴訟で敗訴(4年ぶり2回目)(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                      2018年に、株式会社ドワンゴが、ニコニコ動画におけるコメントの動画へのオーバーラップ表示に関する特許権に基づき動画配信業者FC2を提訴し、敗訴した件について書きました(過去記事)。 プレスリリースが出ていないので気が付きませんでしたが、実は、ドワンゴは2019年に別の特許権(6526304号)に基づき2回目の侵害訴訟を提起しており、その判決が先日の3月24日付けで出ていました。再び、ドワンゴの敗訴という結果です(控訴については不明です控訴されたとの情報が入ってきました)。 この一連の訴訟に関して興味深いポイントとして、FC2のサーバがすべて日本国外にあるという点があります。一部の処理が国外サーバで行われるシステムに日本の特許権が及ぶのかという、いわゆる「域外適用」の問題です。域外適用については判例があまり揃っておらず予測可能性が低いという問題がありました。その点で今回の判決には非常に興味

                        ドワンゴが、対FC2特許権侵害訴訟で敗訴(4年ぶり2回目)(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                      • ラーメンAFURI、日本酒メーカーの商標登録無効審判審決取消訴訟で敗訴の意味(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                        昨年の8月に、ラーメンチェーンAFURIの運営会社が、「雨降」という日本酒を製造販売する吉川醸造という酒造会社に対して商標権侵害訴訟を提起したというニュースがありました(その時に書いた解説記事「ラーメンチェーンAFURIがジャンル違いの清酒メーカーに商標権侵害訴訟」)。両当事者が(おそらくは弁理士/弁護士の許可なく)「お気持ち」をネットで表明してしまったこともあり、炎上につながった案件でした。 この商標権侵害訴訟については、現時点で調べた限りでは特に情報が出ていません。一般に、日本の裁判では、終了後に一部の判決が裁判所のウェブサイトや専門誌で公開されますが、係属中の裁判の状況は当事者が公表しない限りわかりません。裁判所まで出向けば資料を閲覧できることもありますが、これも、当事者が事件番号等を公表してくれないと困難です。 しかし、AFURI社が吉川醸造の「雨降」という登録商標(第640963

                          ラーメンAFURI、日本酒メーカーの商標登録無効審判審決取消訴訟で敗訴の意味(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                        • なぜ知財で正当な権利を主張すると炎上してしまうのか?(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                          今回のAFURIのケース、いろいろ論点はありますが、かいつまんでいうと、吉川醸造が、類似の可能性がある登録商標があるにもかかわらず、商品の販売を始めてしまったということに尽きます。ツイッター(X)の知財クラスタや法曹クラスタでは、AFURIは正当な権利を行使しているだけという見方が大多数ですが、それ以外のユーザーでは「吉川醸造かわいそう」「もうAFURIのラーメンは食べない」といった、AFURI側を批判する意見も見られます。 B2C系の企業が普通に知財の権利を行使しているだけなのに、権利行使した側が消費者の批判の対象になるケースはこれ以外にもありました(最近で言うと、コナミによるサイゲームスに対する特許権侵害訴訟が思い浮かびます)。以下、そうなりがちな理由と対策について考えてみたいと思います。なお、「ゆっくり茶番劇」事件のように、不正目的の(あるいは信義に反する)行為で炎上する話はまた別で

                            なぜ知財で正当な権利を主張すると炎上してしまうのか?(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                          • 校歌がJASRAC管理下にある場合の対応について(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                            「公立学校が校歌の歌詞を卒業式の式次第に印刷(複製)することについてJASRACから指導があったらしい件」というtogetterまとめを読みました。ある学校が、卒業式で参加者に歌詞を印刷して配ることが「JASRACの指導により」できないため、代わりに(出席者が見ながら歌えるようにするための)校歌額を設置することで対応したという話です。 そもそも、校歌の作詞をJASRAC信託者に依頼することがあるのでしょうか?結構あるようです。JASRACの作品データベースJ-WIDで、後方一致「校歌」でタイトルを検索すると、何と19,461件ヒットしました(ドラマ金八先生における「桜中学校歌」等リアルな校歌でないものも含まれています、一方「~校歌」というタイトルではない校歌もあるでしょう)。有名な例としては、谷川俊太郎氏作詞の校歌(参考Wikipediaエントリー)や秋元康氏作詞の校歌(参考過去記事)など

                              校歌がJASRAC管理下にある場合の対応について(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                            • ラーメンチェーンAFURIがジャンル違いの清酒メーカーに商標権侵害訴訟(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                              ラーメンチェーン店AFURIと言えば、ランキング上位に入ることも多く、少なくとも東京圏では周知だと思います(私もたまに行きます)。そのAFURIが、吉川醸造という清酒メーカーを商標権侵害で提訴したというニュースがありました。吉川醸造は「雨降」と書いて「アフリ」と読ませる商標(タイトル画像参照)を使用して清酒を販売しています。 AFURI社は、ラーメン関連に限らず、多くの指定商品・役務でAFURIの商標登録を行っています。「清酒」については2020年4月14日に登録(6245408号)しています。 AFURI社がAFURIというブランドの清酒を販売しているという話は知らないので調べてみましたが、少なくともネット上では販売の形跡が見つかりません。一般に、3年以上使用されていない登録商標に対しては不使用取消審判を請求することで取消できます。吉川醸造側が何故不使用取消審判を請求していないのか不思議

                                ラーメンチェーンAFURIがジャンル違いの清酒メーカーに商標権侵害訴訟(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                              • 特許庁、ラーメン二郎の周知性を認めず(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                根強いファンがいるラーメン二郎、正規ののれん分け店とは別に、さまざまな類似店(インスパイア系)があるのは周知かと思います。インスパイア系の店には二郎を多少連想させはするものの独自のブランドを確立しているものもあれば、一線を越えて本家二郎との誤認混同を招きかねないようなものがあります。 後者の例とも言える宅配専門ラーメン店「宅二郎」と本家二郎との争いについて、昨年末に記事を書いています。 現在は、「宅二郎」の権利者はラーメン宅配の店名を変更(なぜか、おにぎりの宅配についてのみ使用)していますので、両社の争いは一応解決しているのですが、この争いの過程においてラーメン二郎側が「宅二郎」の商標登録(6280422号)に対して請求した異議申立の決定が5月に出ていましたので、ここでご紹介します。 異議申立の理由はいくつか挙げられていますが、ポイントとなるのは商標法4条1項10号(周知商標と類似)、また

                                  特許庁、ラーメン二郎の周知性を認めず(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                • 「おじいちゃんのノート」対コクヨの特許問題について(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                  X(ツイッター)において「"おじいちゃんのノート"で親しまれる東京・中村印刷所の"水平開きノート"に対し、コクヨが同じ機能を持った商品を新発売。印刷所の代表が不安を吐露」という事件がありました。 2016年に、祖父が完全に水平に開くノートを開発して特許も取ったのに売れなくて困っているという話しをツイッターに投稿したところ、「おじいちゃんのノート」としてバズって売行き激増という事例があったのですが、先日、コクヨが同じような機能のノートを販売し、開発主(祖父)が当惑しているというお話です。 既に元投稿にコミュニティノートが付いていますが、一応、ここでも解説しておきます。 この"おじいちゃんのノート"については最初に話題になった2016年1月に記事「"おじいちゃんのノート"の特許を分析する」を書いています。この特許(5743362号)は、ノートそのものの(物の)特許ではなく、ノートの生産(製本)

                                    「おじいちゃんのノート」対コクヨの特許問題について(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                  • ロシアが海外企業の商標権を無視するとどうなるのか?(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                    ”Russian News Says Trademark Loopholes Could Be Used to Reopen McDonald's”(「ロシアの報道機関、商標法の抜け穴を使ったマクドナルドの再開に言及」)というニュース(英文)がありました。記事はNewsweekによるものですが、元情報はタス通信なのでロシア側の牽制という可能性もありますが、一応信憑性ありという前提で話を進めます。<追記>やはりタス通信の元報道は不正確だったようです。特定の特許権に対してロシア政府が無償でライセンスを設定できる(それでも十分ひどいですが)というお話のようです。本記事末にリンクがあるJETROのレポートをご参照下さい。 ロシアへの経済制裁措置および自社経営判断の一環として、マクドナルド、アップル、ハイネケン、トヨタ、フォード、ナイキ、ネットフリックス、イケア、ザラ、(そして、ユニクロ)等のグロー

                                      ロシアが海外企業の商標権を無視するとどうなるのか?(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                    • 「ピアノシューズの特許権侵害で逮捕」のニュースに知財界隈がざわついた理由(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                      「特許取得のピアノシューズをアプリで無許可販売容疑 会社役員を逮捕」というニュースにX等で知財関係者から意外の声が聞かれます。特許権侵害で逮捕というパターンが前代未聞だからです。 特許権侵害については、法文上は 第百九十六条 特許権又は専用実施権を侵害した者(略)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 と結構ヘビーな刑事罰が規定されています。なお、刑事罰の適用には特許権の侵害に加えて(刑法の規定により)故意であることが要件になります。 しかし、現実には、特許権侵害が刑事事件化するケースはめったにありません。上記記事でも「県警が同法違反容疑で摘発するのは記録が残る1989年以降で初めて」と書かれています。 なお、家宅捜索→書類送検→不起訴というパターンであればないこともなく、たとえば、日本弁理士会の会誌「パテント」に担当弁理士先生が経緯を寄稿されています(わざ

                                        「ピアノシューズの特許権侵害で逮捕」のニュースに知財界隈がざわついた理由(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                      • Pythonソフトウェア財団が無事Pythonの商標権を獲得へ(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                        Pythonといえば著名なプログラミング言語であり、米国のPython Software Foundationがその管理をしています。Pythonの商標登録は、9類(ソフトウェア関連)と42類(コンピューター関連)については、既にPython Software Foundationが取得しています(登録6399950号)。しかし、9類(電気通信機器等)、16類(紙類)、41類(経営セミナー開催等)、42類(デザインの考案)については、日本の株式会社アークという日本の研修サービス企業がPython Software Foundationに先がけて商標登録(登録6042638号)しており、一部で懸念されていました。同社のサイトに「日本国内において商標Python(類似商標を含む)、研修・セミナーの開催、資格試験の実施、また他社から授与されたPython資格を名乗る行為などは、弊社の商標権の侵害

                                          Pythonソフトウェア財団が無事Pythonの商標権を獲得へ(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                        • イーロンマスクは X を商標登録できるのか?(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                          「ツイッター、ロゴを"X"に変更へ 青い鳥に別れ=マスク氏」という記事を読みました。ツイッターという名称を完全に使用しなくなるのかどうかはわかりませんが、ツイッターという長期間の使用により広く親しまれたブランドからわざわざ距離を置くということは、ブランド戦略という観点からは正気の沙汰ではないように思えます。 と言いつつ、ここでは、新たなブランド”X”の商標登録可能性について見ていきましょう。一般にブランドを決めるときには憶えやすさやイメージ等に加えて商標登録がしやすいか(および、他人の商標権を侵害しないか)といった面から検討するのですが、たぶんマスク氏はあんまり考えてないと思います。その点ではMETAでブランド統一しようとしたザッカーバーグ氏と似ています。 まずは、日本国内について検討します(日本はツイッターのユーザー数が多いので重要です)。標準文字商標の場合はどうでしょうか? 日本では、

                                            イーロンマスクは X を商標登録できるのか?(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                          • FacebookがJASRACと包括契約していた件(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                            JASRACがYouTubeやニコニコ動画等のUGC(User Generated Contents)サイトと包括契約し、所定の著作権利用料を事業者から徴収することで、サービス利用者側は特に手続をしなくてもJASRAC管理楽曲含む動画を合法的にアップロードできる仕組みになっていることは周知かと思います(なお、NexTone管理楽曲についても同様です)(参考過去記事)。さらに、同様の仕組みにより、アメブロ、Yahooブログ、ライブドアブログ等の大手ブログサービスへの投稿記事で合法的に(かつ、利用者視点では無料で)歌詞を掲載することが可能になっています(参考過去記事)。 これらの包括契約の対象にFacebookは入っていなかったのですが、あるアーティストの方の昨日付のブログ記事で対象になっていたことを知りました(ちょっとびっくりです)。 確かにJASRACのサイトの「利用許諾契約を締結している

                                              FacebookがJASRACと包括契約していた件(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                            • 「鬼滅の刃」由来の地模様は商標登録されるか?(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                              「鬼滅の刃」の登場人物の羽織の柄6種類を集英社が商標登録出願したそうです(参照記事「”鬼滅の刃”でおなじみのデザインを集英社が商標出願!」)。 出願日は6月24日、指定商品は、9類(電子機器関連)、14類(アクセサリ関連)、16類(文房具関連)、18類(かばん関連)、25類(被服関連)、28(おもちゃ関連)です。残り5件も同様です(それぞれの画像については上記参照記事をご参照ください)。 これらは、商標として登録可能なのでしょうか? ネットでは「新規性がない~」云々の意見が聞かれますが、(特許とは異なり)商標の登録には新規性は関係ありません。商標権とは、(もちろん新たな言葉を作ってもよいのですが)既にある言葉やマークを選んで自分の商売のブランドとして独占使用できる権利です。商標登録が拒絶される代表的理由は、自他商品識別機能がない、他人の商売と紛らわしい、既に類似の商標登録がある等であって新

                                                「鬼滅の刃」由来の地模様は商標登録されるか?(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                              • ドラクエ小説版キャラクター名訴訟、控訴審でも作家側敗訴(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                ドラゴンクエストの小説版の作家が、映画において主人公名を無断で使用された件で、スクウェア・エニックスや東宝等を著作権侵害等で東京地裁に訴え、敗訴した件について、昨年の12月に記事を書いています(【ドラクエ】キャラクター名は著作物ではないとの判決文公開(想定内))。その控訴審の判決文がちょっと前に公開されていました(しばらく気が付きませんでした)。 一般に、裁判所で判決が出てから裁判所のサイトに掲載されるまでには、数カ月単位で時間がかかることがあります(当事者の個人情報や機密情報の黒塗りの確認等に時間がかかるようです)。そして、裁判所のサイトの掲載は(掲載日順ではなく)判決日順なので、裁判所サイトで「最近の裁判例」で検索すると、最近に公開されたが判決日はちょっと前である判決文を見逃すことになってしまうので注意が必要です。 さて、控訴審も原告敗訴です。この裁判の主な争点は、苦労して創作した主人

                                                  ドラクエ小説版キャラクター名訴訟、控訴審でも作家側敗訴(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                • 「モンスター警察」モンスターエナジー社の日本での異議申立の履歴について(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                  価値の高いブランドの商標権を所有する企業が、権利保護のための活動に積極的になるのは当然です。権利の行使を怠っていると肝心な時に権利行使ができなくなるリスクがありますので、多少無理筋と思っても異議申立や訴訟などを積極的に行うことは重要です。 しかし、このような権利保護の活動もやり過ぎると、法律論の話以前に消費者の反発を買うリスクがあることに注意が必要です。独アディダスが3本線商標についてかなり強気で「3本線警察」ぶりを発揮していることについては先日書きました。 昨日には「"Monster"は誰のもの?インディーデベロッパーが"モンエナ"商標権侵害で訴訟される…『Dark Deception: Monsters & Mortals』開発元は徹底抗戦の構え」というニュースがありました。エナジードリンクのモンスターエナジーで有名なMonster Beverage社が米国でやや積極的過ぎる商標権行使

                                                    「モンスター警察」モンスターエナジー社の日本での異議申立の履歴について(栗原潔) - エキスパート - Yahoo!ニュース
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