2023年6月16日の参院本会議で可決、成立した性的少数者に対する理解を広めるための「LGBT理解増進法」について、近現代の日本文化を専門とする米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の教授、サビーネ・フルスチュックがメディア「カンバセーション」に寄稿している。 フルスチュックは、この法律を「骨抜きされた」ものと指摘。国会と日本社会の隔絶を示していると指摘する。 LGBTQの権利、企業や自治体が先行 2023年6月16日、LGBTQコミュニティーのメンバーへの「理解の増進」を目的とした法律が可決、成立した。しかし、骨抜きされたこの法律では、日本はこの問題に関して、他の自由民主主義国と肩を並べることはほぼできない。 多数の報道で指摘されているように、日本は性的少数者の法的保護に関して、他の主要7ヵ国(G7)から大きく遅れをとっている。