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竹田青嗣の検索結果1 - 7 件 / 7件

  • 「多様な価値観」は絵空事? 現代思想が犯している本質的な誤ち(竹田 青嗣)

    現代思想の行きづまりを打破し、根本的に刷新する——。哲学者・竹田青嗣氏が、哲学のまったく「新しい入門書」であるとともに、「新しい哲学」の扉を開くための書を目指して書いたのが、現代新書の新刊『新・哲学入門』です。同書から、相対主義を批判し、現代哲学の挫折の本質を看破する第1章の一部をお届けします。 相対主義の根本的な誤り *現代思想における相対主義は、哲学の「普遍洞察」の考えを、独断論あるいは形而上学として批判してきた。理由は一つで、相対主義自身が、認識を、「本体」の認識かその不可能のいずれかしかないと考えるためだ。しかしこれは誤りである。 人間だけが言語ゲームによって世界を描く。その意味は、言語は世界を写す「鏡」ではありえず、ただ世界の「絵」を描くことができるだけだ、ということである。独断論と相対主義は、そもそもこの事態への根本的な無理解から現われる。 *たとえば、現代の相対主義はこう主張

      「多様な価値観」は絵空事? 現代思想が犯している本質的な誤ち(竹田 青嗣)
    • 現代哲学は死に瀕している——相対主義を克服しなければならない理由(竹田 青嗣)

      現代思想の行きづまりを打破し、根本的に刷新する——。哲学者・竹田青嗣氏による、哲学のまったく「新しい入門書」であるとともに、「新しい哲学」の扉を開くための書、『新・哲学入門』より、同書の目的を宣言する「マニフェスト」をお届けします。 *二一世紀の現在、哲学はその本質を見失い、自壊し、死に瀕している。なぜか。哲学の本義は普遍認識を目がける普遍洞察の方法にある。だが、現代哲学では、稀な例外を除いて、哲学の根本方法を否定する相対主義哲学がその舞台を席巻してきた。普遍認識の否定、これが相対主義哲学の旗印である。それは現代の流行思想だったが、現代哲学の最大の病でもあった。だが、哲学の偉大な達成は、相対主義が克服された時代においてのみ現われる。いまわれわれは、哲学の概念と像を根本的に刷新しなければならず、そのため、根本的に新しい哲学を必要としている。本書は、まさしくこの意味で、哲学についてのまったく「

        現代哲学は死に瀕している——相対主義を克服しなければならない理由(竹田 青嗣)
      • なぜいま『法の哲学』か──多様な価値の共存可能性について(竹田 青嗣)

        資本主義の進展によって格差が拡大し、健全な民主主義と自由な市民社会が危機に陥っている現在の世界。「マルクス主義」「ポストモダン思想」といった20世紀の大きな思想が挫折していくなかで、新たな社会批判の思想を構築するにはどうすればよいのでしょうか? 『超解読! はじめてのヘーゲル『法の哲学』』の著者・竹田青嗣さんによる特別寄稿です。 日本の思想・哲学は「死に体」にある 昨年12月、私は西研との共著『超解読!はじめてのヘーゲル「法の哲学」』を出した。これはいわば筆後エッセイなので、その趣意を述べてみたい。 われわれはこの本で、いまこそ、ルソーの『社会契約論』、ヘーゲルの『法の哲学』を現代の政治・社会思想にとって枢要の古典として読み直すべき必要を強調した。なぜなら、現在われわれが立っている社会的状況の中で、日本の思想・哲学がほぼ「死に体」にあるからだ。 現在、われわれが歴史の中でどういう場所に立っ

          なぜいま『法の哲学』か──多様な価値の共存可能性について(竹田 青嗣)
        • 竹田青嗣の現象学は異端なのか?標準的な現象学と何が違うのか?|ラファ鉄

          ■ はじめに 竹田青嗣(以下「竹田」と記載)と言えば、難解な哲学書を一般人にも分かりやすく解説している入門書が多いことで知られています。 その中でもフッサールの現象学は彼の哲学に大きな影響を与え、数ある著者の入門書の中でもとりわけ現象学に関する内容が多い印象があります。 しかし、学者の評判は決して良いとは言えず、彼の書籍(あるいは論文)が参考文献(文献案内)に掲載されているのを私自身は一度も見たことがありません。 たまたまTwitterを見ていた時、 「学生時代、現象学を専門としている教授から「竹田の本は読むな」と言われた」 というツイートを発見したのですが、このことからもやはり学者の間では評判があまり良くないのかと思います。 以上のことから当然の疑問として出てくるのは、 ・なぜ竹田の現象学は不評なのか? ・竹田の現象学は伝統的な現象学の解釈(標準的な解釈)と具体的に何が違うのか? という

            竹田青嗣の現象学は異端なのか?標準的な現象学と何が違うのか?|ラファ鉄
          • 200年前の名著、ヘーゲル『法の哲学』を「今」読むべきワケ(竹田 青嗣,西研)

            現代資本主義は、富の格差の一方的な拡大を抑止できないことによって大きな矛盾を露呈し、現代の民主主義の理念に深刻な疑義がもたらされています。そんな今だからこそ、近代政治の本質理論としての民主主義理念の内実を本質的に吟味しなおす必要があると、著者の一人である竹田青嗣さんは言います。現代に生きるわれわれは『法の哲学』から何を学びうるのでしょうか? 近代哲学の重要な原理を平易に読み解く大好評シリーズ第4弾!本日発売の『超解読! はじめてのヘーゲル『法の哲学』』より「まえがき」を一部抜粋してお届けします。 いまなぜ『法の哲学』か われわれ(竹田・西)は、すでにヘーゲルの『精神現象学』の超解読版を出しているが、もう一つの代表作『法の哲学』の超解読版をなんとしても出したいという思いを長くもっていた。 その理由は、ルソーの『社会契約論』とヘーゲル『法の哲学』は、現代の市民国家あるいは民主主義国家の「正当性

              200年前の名著、ヘーゲル『法の哲学』を「今」読むべきワケ(竹田 青嗣,西研)
            • (ひもとく)加藤典洋の仕事 「文学のほんとう」伝える批評 竹田青嗣:朝日新聞デジタル

              この5月に物故した、現代日本を代表する文芸評論家、加藤典洋の著作から3冊を選んだ。 まず『敗戦後論』。戦後の日本は、戦後の憲法や天皇制の処理において生じた「ねじれ」を無自覚のまま放置してきた、という主張は、分かりやすい発問とはいえない。だが、いま政治の問題は、護憲か改憲か、謝罪か謝罪不要か、天皇…

                (ひもとく)加藤典洋の仕事 「文学のほんとう」伝える批評 竹田青嗣:朝日新聞デジタル
              • Amazon.co.jp: 哲学とは何か (NHKブックス 1262): 竹田青嗣: 本

                  Amazon.co.jp: 哲学とは何か (NHKブックス 1262): 竹田青嗣: 本
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