どんな道具も長年使い続けていれば、なにかしらの不具合が生じやすくなるもの。見るための道具である目も例外ではありません。年齢を重ねるなかで、緑内障や加齢黄斑変性、白内障といった目の成人病ともいえる不具合が起きやすくなってくるのも、当然といえば当然です。 緑内障と加齢黄斑変性を中心にQ&A式で病気の原因から治療法まで解説した『名医が答える! 緑内障 加齢黄斑変性 治療大全』より、今回は失明原因第1位の緑内障について解説します。 緑内障とはどんな病気ですか? 緑内障は、眼圧などの影響で視神経が障害され、見えにくさや視野の欠けが生じる病気です。比較的ゆっくり進行しますが、放置すると失明に至る危険もあります。 眼球の丸みを保つためには一定の眼圧が必要です。しかし、その圧力が視神経を傷めてしまうこともあります。眼圧に大きく影響するのが「房水」という液体です。房水は、角膜と水晶体の間を満たしている透明の