グループのメンバーとMTBでパトロールする君島陽一さん(右)。初心者でも走りやすいようにコースに倒木などがないかを確かめた(栃木県那須塩原市で) 山中を走るマウンテンバイク(MTB)で獣害対策――。栃木県那須塩原市では、農家の思い付きから始まった取り組みが、効果を上げつつある。地域活性化を目指す農家らでつくるグループ「青空プロジェクトTHE DAY」は、約5キロのコースを整えてMTBによる獣害パトロールに加えて、一般への貸し出しも検討。コロナ後の都市農村交流に期待を寄せる。(木村泰之) 山中でのMTB走行は、市内の70アールでダイコンやカブを作るグループの代表・君島陽一さん(40)が2020年9月、草刈りの帰りに思い付いた。「山道を自転車で走ってみないか」と仲間を誘ったことがきっかけだ。 爽快だったが、獣道で落ち葉や小枝がギアに絡み、自転車が故障してしまった。「道を整備すれば、多くの人が楽