(1) 世界市場のアキレス腱、中国 バンピーな世界株式 世界経済と金融市場のアキレス腱が中国であることがはっきりしてきた。国際金融市場を不安にしている資源国やアセアン、アジアNIES諸国の通貨下落、経済悪化はひとえに中国経済の急減速を原因としている。 鉄道貨物輸送量、粗鋼生産量、発電量、輸出・輸入額など中国の基本的なミクロデータはいずれもゼロないしはマイナス圏にあり、7%成長という公式統計は実態を反映せず、中国の経済は失速したという観測も誤りとは言えないかもしれない。 上海株式の再暴落を引き金に世界主要国株式はここ1週間で軒並み10~20%の急落症状を呈し、ヘッジファンドの仕掛け売りが功を奏した形となった。中国の経済金融危機が醸成されているという可能性が排除できなくなったのである。 まだ暗雲は晴れない 急落に伴い、当然のリリーフラリーが起きている。売り方の買戻し、日本の投資家などのポートフ