国内最大級の医療グループ「徳洲会」の創始者で、元衆院議員の徳田虎雄(とくだ・とらお)さんが10日、死去した。86歳。 兵庫県高砂市で生まれ、2歳の時に両親の故郷、鹿児島県・徳之島に移り住んだ。大阪大医学部を経て、1975年に「365日、24時間診療」を掲げて徳洲会を発足。離島やへき地を含む全国に医療施設を開設し、「病院乱立で地域医療が混乱する」と批判した地元医師会と各地で対立した。 中選挙区制時代に全国で唯一の1人区だった鹿児島県奄美群島区に、83年から無所属で立候補。3回目の立候補となった90年に初当選した。自民党の保岡興治氏(2019年に死去)と、島を二分する激しい選挙戦を演じ「保徳(やすとく)戦争」と呼ばれた。 94年に政党「自由連合」を結成。95年の第2次村山富市内閣に閣外協力し、沖縄開発政務次官(当時)を務めた。初の小選挙区制となった96年衆院選で全国に多数の候補者を擁立したが、