【東京】陸上自衛隊幹部候補生学校が、沖縄戦を戦った日本軍第32軍を「本土決戦準備のために偉大な貢献をなした」と肯定する学習資料を作っていたことについて、中谷元・防衛相は16日、定例記者会見で、2025年度に使用する学習資料については「見直し作業を進めている」と明らかにした。ただ、本紙報道を受けての対応かは明言せず、防衛省の担当課も見直しの理由について言及しなかった。 住民犠牲の責任、ほぼ触れず 中谷防衛相は会見で、沖縄戦について「県民を巻き込んだ凄惨な地上戦が行われた」「多くの住民の方々が犠牲になったという認識をしている」と認識を述べた。その上で、陸自幹部候補生学校では「単に戦術を身に付けさせるだけではなく、沖縄戦において多大な犠牲が払われたこと、沖縄戦における住民避難の実態についても理解させている」「防衛省としては沖縄戦を美化するといった考え方はない」と述べた。 防衛省人材育成課は本紙取