現世と冥府の境目のような場所が存在する。 島根県松江市、その少し外れにある東出雲町という地域に黄泉比良坂(よもつひらさか)と呼ばれる場所が存在する。 日本神話において現世と黄泉との境目にあると語り継がれている場所だ。 イザナギは亡くなったイザナミに会いに黄泉の国へ行く。 イザナギはイザナミを連れて帰ろうとするが、そこで醜く腐乱した彼女の姿を見て怯んでしまう。 それに怒ったイザナミは様々な追っ手を差し向け、最終的には自分自身もイザナギを追いかけるが、黄泉比良坂まで逃げ延びたイザナギは千引の石(ちびきのいし)を置いて道を塞いだ。 その場所が黄泉比良坂だ。 現在でもこの坂は残り、千引の石とされる巨石もそこに残っている。 イザナミを祀る揖夜神社も存在する。 島根県にお立ち寄りの際は是非とも見に行って欲しい。 さて、この世は明確に差異が存在する世界だ。 まるでこの世とあの世のように明確に異なる世界が