小惑星リュウグウの試料から、新たに約2万種類の有機分子や黒い固体有機物が見つかった。生物由来のアミノ酸に特有の左右構造の偏りは検出されなかった。 【2023年2月27日 JAXA (1)/(2)】 「はやぶさ2」が地球に持ち帰ったリュウグウの試料を分析している初期分析6チームのうち、「可溶性有機物分析チーム」(リーダー:奈良岡浩さん(九州大学))と「固体有機物分析チーム」(リーダー:薮田ひかるさん(広島大学))の分析結果が発表され、全チームの結果が出そろった。 約2万種の有機分子を検出、左右型アミノ酸の比はほぼ1:1 可溶性有機物分析チームは、リュウグウ試料のうち直径1mm以下の微粒子からなる「集合体試料」を使い、水やアルコールなどの溶媒に溶ける成分を抽出してどんな物質が含まれるかを調べた。 元素分析では、揮発性の軽元素(炭素(C)・窒素(N)・水素(H)・硫黄(S)・酸素(O))が重量比