大手企業で続々と取り組みが始まっている新規事業創出の動き。それは年間売上高30兆円超、世界第1位の自動車販売台数を誇るトヨタ自動車も例外ではない。2018年度からスタートした新規事業創出プログラム「B-project」には、自社やグループ会社の従業員から、毎年数百件の熱意ある事業アイデアが寄せられるという。 プログラムの特徴は、アイデアをもたない人でも支援する間口の広さと、定期的な審査で段階的にプロジェクトを絞り込む「ステージゲート方式」を採用していることだ。詳しい取り組みの中身について、B-projectの運営事務局を担当する同社の藤原隆史氏と永田昌里氏に話を聞いた。 「B-project」誕生の背景 トヨタが推進するB-projectは、「お客様の課題をトヨタならではのモノ、サービスを提供することで解決し、新たなビジネスの創造を目指す」ことをコンセプトに掲げる新規事業創出の取り組みの一