独自の司法制度を確立し、ブラジルの貧困層が住むファベーラを実質的に支配する犯罪組織「PCC」。彼らの存在は国外であまり知られていないが、“洗礼”を受けた「兄弟」と呼ばれるメンバーたちはブラジル国内外に3万5000人もおり、刑務所を牛耳り麻薬の取引までおこなっている。 メキシコのカルテルやイタリアのマフィア、ブラジルに存在するほかの犯罪組織とも異なる仕組みで機能しているPCCの闇に、スペイン紙が迫った。
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レイプから盗難まで、「彼ら」はなんでも「解決」してくれる 警察の目を遠ざけ、何者も彼らの麻薬取引に損害を与えることがないように、PCCは独自の精巧な司法システムを作りだし、刑務所内外で適用している。システムは3本の柱からなる。 1. 被告は自らを弁護する権利がある。 2. 許可なしに人を殺してはならない。 3. 陪審員は、合意に至るまで話し合うこと。彼らはあらゆる種類の口論でも解決する。 こう語るロドリゴ(偽名)は、42歳の映画監督だ。彼はサンパウロにあるファベーラに住んでいる。地下鉄も通らないこの地区には28万人が暮らす。こうした地区では、警察は信用されていないのだとロドリゴは言う。もめ事はPCCのやり方で解決される。 「すべてが『兄弟』たちのおかげで片づいてる。警察に電話するかって? まさか。そういう話はPCCに持っていくね。いろんな種類の問題が持ち込まれるんだ。レイプからテニスシュー
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