昔から嗜好品として人々に飲まれてきた紅茶。健康にもよいことをご存知だろうか?抗酸化作用や抗菌作用、虫歯予防まで、知っているようで知らない紅茶の魅力をご紹介。 万能薬から生活必需品へ――イギリスの紅茶文化 アガサ・クリスティやジェーン・オースティンから「ハリー・ポッター」まで。イギリスの文学作品には、必ずといっていいほど、紅茶を飲むシーンが繰り返し登場する。イギリス人の生活には欠くことができない紅茶だが、初めて輸入されたのは17世紀のこと。当時は、健康長寿をもたらす薬として、頭痛や食欲不振、不眠から健忘症や肺炎、下痢、風邪などさまざまな病気に効くと「誇大広告」されていたのである。 その後、王侯貴族たちがティーポットなどを使ってお茶会を開く習慣がファッションとして広がり、やがて18世紀初めには、バターつきパンと一緒に朝食で摂る習慣が確立した。労働階級まで幅広く紅茶を飲む習慣が広まるのは、産業革