ブックマーク / newsweekjapan.jp (7)

  • 中国はいったん「崩壊」していい

    今週のコラムニスト:李小牧 わが中国でまた大地震が起きた。香港より人口が少ない青海省なのに、死者と行方不明者の数は2000人に迫ろうとしている。08年の北京五輪直前には四川大地震、そして5月1日から始まる上海万博を目の前にした今回の青海地震。大きなイベントの直前に大災害が起きるのは、中国の日頃の行いが悪いからだろうか? 今回の地震をきっかけに、また日や世界の保守派の人たちが「中国崩壊論」を言い出すかもしれない。誰よりも中国人であることを誇りに思う李小牧なら、「中国崩壊論はとっくに崩壊している!」と反論するはず――と読者のみなさんは思うだろう。だが必ずしもそうではない。中国は一度、悪いところを直すために崩壊していい。 アルコール度数60度の白酒(パイチュウ)を飲み過ぎたわけではない。 最近、わが人民元の切り上げがよくニュースになっている。要するに「当は通貨としてもっと価値があるはずだから

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    qp365 2010/04/19
  • 江戸時代に学ぶエコライフ

    今週のコラムニスト:ジャレド・ブレイタマン 東京の面積のおよそ8割が木陰に覆われて、住人は川や海辺で自由に魚や貝や海草を取ってべる?――突拍子もない夢物語にしか聞こえないかもしれない。 でも、江戸時代の東京はそういう町だった。当時の江戸は、都市農業や経済発展と自然環境の調和をうまく保っていた。環境を破壊しない「持続可能な」社会づくりを目指す21世紀の今、江戸時代から学べることがある。 金沢工業大学未来デザイン研究所のアズビー・ブラウン所長の新書『Just Enough: Lessons in Living Green from Traditional Japan』(講談社インターナショナル刊)は、そのことを私たちに教えてくれる。 温室効果ガスを排出しない自動車などというのは、これまで「魔法の解決策」という触れ込みで登場しては期待外れに終わった数々のテクノロジーと変わらない。「脂肪分を含ま

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    qp365 2010/04/12
  • 日本の良さが若者をダメにする

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 想像してみてほしい----あなたは、日で生まれ育った18歳のフランス人。東京・飯田橋にあるフランス人高校を卒業したばかりで、将来のことを真剣に考えている(フリをしている)。自分の生きる道は、どちらの国にあるのか。フランスに渡る? それとも日に残る? あなたが新聞を毎日読んでいるなら、答えは自明だろう。もちろんフランスだ。 フランスは「joie de vivre(人生を楽しむ)」国だ。国際的で、若々しくて、開放的。世界1の美女に世界1のファッションブランド、世界1の景色とワインがそろっている。 一方で、日は「未来が約束された国」の座から転げ落ちてしまった。高齢化と景気低迷がものすごいスピードで進み、世界での存在感はすっかり失われている。 日にとって、世界はどうでもいいらしい。政治もメディアも自己中心的で、NHKの7時のニュースは国内ニュースばかり

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    qp365 2010/04/07
  • ドイツはギリシャの財布じゃない

    非難合戦 ギリシャの財政危機をめぐり、会談を行ったメルケル独首相とギリシャのパパンドレウ首相(3月5日、ベルリン) Thomas Peter-Reuters 「島を売れ、破産者ギリシャ人め。アクロポリスも売ってしまえ!」 ──2010年3月4日付け、ドイツ最大の大衆紙「ビルト」の見出しより。 この手のタブロイド紙の編集者は、多少正確でなくても話の核心だけ抜き出して見出しを付けることがある。上記ビルト紙の見出しはアンゲラ・メルケル独首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)のヨゼフ・シュラーマン議員の言葉を引用しているが、実際のコメントはこうだった。「破産した者は持ち物すべてを金に換えて、債権者に返還しなければならない......ギリシャは借金返済に使えそうなビルや企業、数々の無人島を所有している」 しかし彼が意味するところは、ビルト紙の見出しの方が正確に伝えているようだ。つまり、ドイツ人はヨー

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    qp365 2010/03/11
  • 中流階級を破壊したアメリカの暗い未来

    全予算を傾けても足りない中流再興にアメリカの盛衰がかかっているというのに、聞こえてくるのは財政赤字を非難する愚かな声ばかり 財政赤字の問題はひとまず脇へ置こう。共和党は不服だろうが、バラク・オバマ大統領に共和党政権「放蕩の10年」を批判された後では、彼らがどんな赤字批判をしてもあまり説得力はない。財政赤字は確かに持続不可能な規模に膨張しているが、深刻な景気後退のなかで編成する11年度(10年10月〜11年9月)予算で打てる手はほとんどない。 より根的な問題は、11年度とそれ以降の予算で、アメリカの中流階級を再興できるかどうかということだ。いやその前に、果たして今のアメリカにまだ中流階級が残っているのかどうかを問うほうが先だろう。 近年私たちが中流階級と思っていた存在は、ほとんど錯覚だったことが明らかになった。米政府が作り出し、家計の膨大な借金によって支えられてきた幻想だ。クレジット・カー

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    qp365 2010/02/05
  • アメリカはもう台湾を守れない

    米政府は台湾への武器輸出を表明したが、台湾に戦略的価値はないし今のアメリカには小さな民主国家を死守する余裕はない バラク・オバマ大統領はこの一週間、さまざまな相手を怒らせてきた。まず、共和党議員を中身のないただの目立ちたがり屋だと糾弾。EU(欧州連合)に対しては、5月に予定されているEUサミットに出席しない意向を表明した。 さらに、企業に温室効果ガス排出枠を課すキャップ・アンド・トレード方式の新年度予算への計上を見送る方針を決定。環境保護団体に対して、もはやこの方式に期待していないというメッセージを送ったも同然だ。 だが、なかでも最も大きな意味をもつのは、台湾に64億ドル相当の武器を売却するという決断だ。 予想通り、中国は激しく反発した。中国外務省は「多大な内政干渉の一環」であるとし、「強烈な憤慨」という表現で怒りを露わにした。 オバマ政権1年目の中国への対応はブレまくっていた。そのため率

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    qp365 2010/02/02
  • イギリス人処刑を強行した中国の論理

    法と秩序 シャイフの死刑は犯罪に対する中国の強い姿勢を示すものだ(写真は、盗みで捕まり通りで手錠をかけられた男。08年、四川省青川県) Nir Elias-Reuters 多くの人が忘れてしまっているが、中国政府の独裁的なリーダーたちは、国の統治を国民から任されている。中国の安全と力と繁栄を保っていれば、国民も反発を控え、政府による抑圧にも耐えるだろう。しかしそうできなければ、今のイランのような混乱に陥る。 そう考えれば、09年12月29日に中国で執行されたイギリス人の死刑は、報道で指摘されるような外交上の失態ではなく、国内政治における英断だったことがわかる。死刑になったのは、パキスタン系イギリス人のアクマル・シャイフ。07年に3.6キロ以上のヘロインを中国へ持ち込んだ罪に問われ、死刑判決を受けた。 中国の司法当局がとりわけ脆弱に見える事件が頻発していただけに、この一件は彼らが多少なりとも

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    qp365 2010/01/07
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