民放4月改編を控えたこの時期、今年は各局で「TBSが気になる」という声をよく聞く。実際、昨年下期はゴールテン帯とプライム帯の平均視聴率が5年ぶりに2ケタとなり、NHKを含めた全6局の順位も、プライム帯では5位から3位に上げている。局員たちは「胸を張れるほどの段階ではない」と自重するが、局内の雰囲気は以前よりぐっと明るい。 ********** 各局の1月の定例会見は、共催する放送記者会との懇親パーティー形式で行われることが多い。オフレコが慣例で、社長や役員がざっくばらんに課題や展望を語るが、今年はどの局でも「TBSがちょっと気になる」という声を聞いた。「微増だが」「全体的にはまだ5位だが」「恐怖というほどではないが」など微妙な前置きはつくものの、TBSがこんなふうに他局で話題に上るのはここ数年なかったことだ。“2強3弱”といわれる民放界の新しい動きになるんだろうかと、ちょっとわくわくした。