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  • 興味深い国立大学論文数の変動パターン(国大協報告書草案21) - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 今日は、国立大学の論文分析シリーズの2回目ですね。2004年の国立大学法人化後の国立大学の論文数の変動は、実に興味深いパターンを示しています。先進国で論文数が停滞~減少することは稀有な現象であり、なかなか観察する機会がないのですが、日はまさに、その社会実験場かもしれません。それが国立大学の法人化と時期を同じくして起こっているので、近隣諸国は日の大学法人化が成功したのかどうか、疑問の目で見ています。 日の論文数を分析するだけで、ひょっとしたら、Natureなどに載せてもらえる可能性があるのではないかとも思います。ただ、先日のブログでも申し上げましたが、日ではFTE研究従事者数およびそれにもとづく研究開発費の統計が日常的にとられておらず、十分な分析ができないことが致命的ですね。

    興味深い国立大学論文数の変動パターン(国大協報告書草案21) - ある医療系大学長のつぼやき
    quassia88
    quassia88 2014/09/16
    今日は、国立大学の論文分析シリーズの2回目ですね。2004年の国立大学法人化後の国立大学の論文数の変動は、実に興味深いパターンを示しています。先進国で論文数が停滞〜減少することは稀有な現象であり、なかなか観
  • FTEという概念の重要性(国大協報告書草案20) - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 国立大学協会へ提出する報告書の完成を急がねばならないのですが、OECDのデータを中心とした学術論文数の国際比較にずいぶんと時間を費やしてしまったので、ちょっと予定が狂ってしまいました。これから、いよいよ、論である国立大学の論文数のデータの分析に入ります。 OECDの分析で、大学のFTE研究従事者数と大学への研究開発資金(FET考慮)によって、国家間の学術論文数の差異がほとんど決定されるということがわかりましたが、果たして日の国立大学の場合にも適用できるかどうか、というところが焦点です。しかし、ここで、大きな問題があります。日は、今まで政策的にFTEという概念がなく、大学のFTE研究従事者数やFTEを考慮に入れた大学への研究開発資金というものが計上されていないんです。したがって

    FTEという概念の重要性(国大協報告書草案20) - ある医療系大学長のつぼやき
    quassia88
    quassia88 2014/09/12
    国立大学協会へ提出する報告書の完成を急がねばならないのですが、OECDのデータを中心とした学術論文数の国際比較にずいぶんと時間を費やしてしまったので、ちょっと予定が狂ってしまいました。これから、いよいよ、
  • 高等教育のグランドデザイン私案(その5:データの補足) - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 前回までは、8月22日に東京で開催された第10回大学政策フォーラムでお話した「高等教育のグランドデザイン」を4回に分けてブログでご紹介しました。提言のところはブレーン・ストーミングの段階ですが、読者のみなさんからも、高等教育のグランドデザインについて、いろんなアイデアをいただけるとうれしいです。 今日は、この講演で提示したデータの補足をし、その弱点部分を補っておきます。 まず、GDPの1年毎の成長率は、好況と不況の循環を繰り返し、けっこう激しく変動します。そうすると、論文数の成長率と相関をしやすい年と、しにくい年が生じてもおかしくありません。論文数5年平均成長率と、GDPの1年成長率の相関を1981年~2012年のデータで調べてみました。 1枚目のスライドが1981~1995年まで

    高等教育のグランドデザイン私案(その5:データの補足) - ある医療系大学長のつぼやき
    quassia88
    quassia88 2014/09/08
    前回までは、8月22日に東京で開催された第10回大学政策フォーラムでお話した「高等教育のグランドデザイン」を4回に分けてブログでご紹介しました。提言のところはブレーン・ストーミングの段階ですが、読者のみなさん
  • 高等教育のグランドデザイン私案(その4:最終章) - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 今回が、大学政策フォーラムで講演をさせていただいた報告の最終章です。いよいよ、仮説とそれにもとづく私的な提言をいたします。ただし、これはブレーンストーミングの段階であり、また、国立大学協会とは、まったく関係がないことをお断りしておきます。今後、僕が国立大学協会へ提出する報告書は、あくまでデータ分析の結果だけにとどめます。それに基づく国大協としての政策提言は、当然のことながら国大協の皆さんにやっていただくことになります。 まず、前回までは論文数、特許件数、各教育区分修了割合とGDPとの相関について説明しましたが、企業のイノベーション実現割合との各種相関についても説明をしておきます。 下のグラフはGDP当りの論文数(2002-2004平均値)と企業における新規プロダクト・イノベーション

    高等教育のグランドデザイン私案(その4:最終章) - ある医療系大学長のつぼやき
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    quassia88 2014/09/05
    今回が、大学政策フォーラムで講演をさせていただいた報告の最終章です。いよいよ、仮説とそれにもとづく私的な提言をいたします。ただし、これはブレーンストーミングの段階であり、また、国立大学協会とは、まった
  • 高等教育のグランドデザイン私案(その3、博士課程および(大学+後期中等教育)修了割合の重要性) - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 東京で開かれた大学政策フォーラムでの講演報告の3回目です。前回は、論文数や特許件数とGDPとの相関分析のデータをプレゼンしましたが、今回はその他の指標との相関です。今までブログでお示ししたデータですが、今まで使ってきたGDPとは異なるGDPを用いて分析をしたので、数値が異なる部分があります。 まずは、教育に関係するOECDのデータの説明をざっとしました。グラフの部分は、前にも紹介したものの繰り返しなので、以前からのブログの読者の皆さんは飛ばしていただいてけっこうですよ。 要するに、日は大学や高校修了生は多いが、博士修了生が少ないというデータですね。 次に、各教育区分修了割合と論文数との相関を検討しました。第1行は人口当り論文数の年です。第1列のDR,DPというのが人口コホート当り

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    quassia88 2014/09/04
    東京で開かれた大学政策フォーラムでの講演報告の3回目です。前回は、論文数や特許件数とGDPとの相関分析のデータをプレゼンしましたが、今回はその他の指標との相関です。今までブログでお示ししたデータですが、今
  • 高等教育のグランドデザイン私案(その2.論文数と特許件数は経済成長率と相関するか?) - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 8月22日に東京で開かれた大学政策フォーラムでの講演報告の2回目です。今回のブログでは、今までのOECDによる一人当たりGDP購買力平価名目値と異なるGDP、つまりIMFによるGDP購買力平価名目値をUS$デフレータで割って求めた実質値でもって論文数との相関を検討しました。なお、OECDに掲載されている一人当たりGDP購買力平価実質値を用いても、相関係数に強弱の違いが生じるものの、概ね同様の傾向が得られます。 まずは、GDPの推移です。各国とも波を打ちつつ次第に上がっていっていますね。2009年頃の落ち込みはリーマンショック、1998年の韓国の特徴的な落ち込みはアジ化通貨危機によるものと考えられます。 下のGDP成長率(年率)の推移をみると、オイルショック、日のバブル崩壊、アジア

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    quassia88
    quassia88 2014/09/03
    8月22日に東京で開かれた大学政策フォーラムでの講演報告の2回目です。今回のブログでは、今までのOECDによる一人当たりGDP購買力平価名目値と異なるGDP、つまりIMFによるGDP購買力平価名目値をUS$デフレータで割って
  • 前回の論文数ブログへのコメントありがとうございました。 - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 前回の論文数ブログは、アクセス数10万件を超えました。そして、有意義なコメントもたくさんいただきました。たいへんありがたく思っています。コメントに一応お答えをしてから、次のテーマに進みたいと思います。 岡さんへ 日の臨床研究のレベルの低さについてはその通りです。日の臨床医学の有名学術誌における論文数採択の急速な減少は、北大第一内科の西村正治教授もPubMedのデータベースで調べておられます。このブログの数年前のものにデータが載っているかもしれません。 薬学系教員さんへ トムソン・ロイターのデータでは、pharmacology and toxicologyの3年移動平均値では日は2009年をピークに減少傾向にあります。薬学部6年生導入は2006年ということですから、少しタイムラ

    前回の論文数ブログへのコメントありがとうございました。 - ある医療系大学長のつぼやき
    quassia88
    quassia88 2014/07/29
    前回の論文数ブログは、アクセス数10万件を超えました。そして、有意義なコメントもたくさんいただきました。たいへんありがたく思っています。コメントに一応お答えをしてから、次のテーマに進みたいと思います。 岡
  • 果たして博士号取得は経済成長と相関するか?(国大協報告書草案19) - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 前回のブログで、おおよそのコメントに回答しましたが、回答し忘れたコメントがあります。 arisawaさんのご質問で韓国の大学の「選択と集中」の件ですね。 韓国のように大学への研究開発予算全体を増やすのであれば「選択と集中」をした場合に、全体の論文数は増えます。日の場合「選択と集中」をしても、なぜ論文数が増えないのかと言えば、全体の大学への予算を削減しつつ、「選択と集中」をしているからです。研究費投入額当たりの論文数は、むしろ地方大学の方が多い(つまり論文生産性が高い)のですが、地方大学への研究開発費を削りつつ、上位大学に資源を集中させても、論文生産性の高いセグメントへの資金を削って、論文生産性の低いセグメントに資金を移しているわけですから、日全体としてはいっそう論文数が減少する

    果たして博士号取得は経済成長と相関するか?(国大協報告書草案19) - ある医療系大学長のつぼやき
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    quassia88 2014/07/29
    前回のブログで、おおよそのコメントに回答しましたが、回答し忘れたコメントがあります。  arisawaさんのご質問で韓国の大学の「選択と集中」の件ですね。  韓国のように大学への研究開発予算全体を増やすのであれば
  • 何度見ても衝撃的な日本のお家芸の論文数カーブ(国大協報告書草案18) - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 今回は、各学術分野別の論文数の推移を、論文絶対数および人口当り論文数で列挙していきます。日の「強み」「弱み」を知ることが目的だったのですが、前回のブログで、日はすべての学術分野で弱くなっており、すでに効果的な「選択と集中」ができるような状況にはないことをお話ししましたが、今回の検討でも、同じ感想を持ちました。 特に、日のお家芸と言われた「物理・化学・物質科学」分野の論文数が、2004年の国立大学法人化を契機に、明確に減少しているカーブは、何度見ても衝撃的です。もう、そんなカーブを見せられても慣れっこになって、何も感じない人もいるかもしれませんが・・・。 そして、韓国台湾中国などの新興国が、日が過去に優位性を保っていた産業競争力を凌駕したことについて、技術の流出や経営戦略

    何度見ても衝撃的な日本のお家芸の論文数カーブ(国大協報告書草案18) - ある医療系大学長のつぼやき
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    quassia88 2014/07/12
    今回は、各学術分野別の論文数の推移を、論文絶対数および人口当り論文数で列挙していきます。日本の「強み」「弱み」を知ることが目的だったのですが、前回のブログで、日本はすべての学術分野で弱くなっており、す
  • 研究者の国際比較は難しい(国大協報告書草案12) - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog さて、国大協報告書草案の論文シリーズの次の分析は、大学の研究者数と論文数の関係性の国際比較です。実は、研究者数の国際比較は、たいへん難しい問題を抱えているんです。総務省の公表している日の研究者数からすれば、日には、世界に比べて非常にたくさんの研究者がいることになっています。しかし、学術論文数では、どんどんと国際競争力を失っています。単純に考えれば、日の研究者はたいへん生産性が低いことになりますね。そうすると、研究者数を増やさずに、競争を激しくして、評価を厳しくして、選択と集中(重点化)をいっそう極端にして、日の研究者の生産性を上げようとする政策がどんどんと極端に進められることになりかねません。 でも、果たして、日には世界に比較して、ほんとうに研究者が多すぎるのでしょうか?

    研究者の国際比較は難しい(国大協報告書草案12) - ある医療系大学長のつぼやき
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    quassia88 2014/05/30
    さて、国大協報告書草案の論文シリーズの次の分析は、大学の研究者数と論文数の関係性の国際比較です。実は、研究者数の国際比較は、たいへん難しい問題を抱えているんです。総務省の公表している日本の研究者数から
  • 国際比較が困難な研究者数、でも分析する方法はあった(国大協報告書草案13) - ある医療系大学長のつぼやき

    鈴鹿医療科学大学学長、元国立大学財務・経営センター理事長、元三重大学学長の「つぶやき」と「ぼやき」のblog 前回は、研究者数の国際比較はたいへん困難であることをお話しました。でも、困難であると言っているだけでは埒があかないので、なんとか説得力のあるデータを出せないのか?ということでしたね。僕のとった解決策は、増加率で国際比較をすることです。研究者数の絶対値は、定義や計測方法の違いで大きくばらつきますが、増加率にすると、定義の違いや計測方法の違いが一部打ち消されてデータのばらつきが小さくなりますからね。 ********************************************************** 3)主要国における時系列を考慮に入れた大学研究従事者数と論文数の相関分析 次に、時系列を考慮に入れた大学研究従事者数増加率と論文数増加率との相関分析を行なった。基的には2

    国際比較が困難な研究者数、でも分析する方法はあった(国大協報告書草案13) - ある医療系大学長のつぼやき
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    quassia88 2014/05/30
    前回は、研究者数の国際比較はたいへん困難であることをお話しました。でも、困難であると言っているだけでは埒があかないので、なんとか説得力のあるデータを出せないのか?ということでしたね。僕のとった解決策は
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