東京電力福島第一原子力発電所での事故について調査する機関(=通称:事故調)は4つある。その中でも異色な存在が国会事故調だった。党・派閥を超え、民間の専門家を国会内に集め、独立した委員会を設置したのは憲政史上初めてのこと。昨年7月にまとまった報告書は、参考人聴取1167人延べ900時間超、資料請求2000件以上、避難者アンケート1万人超、原発視察9回、タウンミーティング3回を経てできあがった。 調査期間中(2011年12月~2012年6月)に開催された20回の委員会はユーストリーム、ニコニコ動画などで生中継するなどネットをフル活用していたことも特徴的だった。 同委員会のパブリックリレーションズを仕掛けてきたビーンスター鶴野充茂氏に国会事故調について聞いた。同時に、この事故調でのやり取りを通じて同氏が得た「コミュニケーション・リスク」についても伺った。 (聞き手 瀬川明秀=日経ビジネス) 東京