ここでいう階層とは、フランスの社会学者であるピエール・ブルデューが、20世紀の古典ともいえる著作“Distinction”において定義したものだ。彼のいう階層というのは、学歴、所得、生まれ、仕事内容、社会的地位などで構成される社会集団のことで、マルクスが言っていたような単純化された階級とは異なる。 ブルデューが豊富なデータとともに示したのは、こういった要素で区分けされた階層間では、音楽のジャンルや、よく買い物にいく店などの「好み」が明確に異なることだった。 こういった定義の階層はもちろん日本にも以前から存在している。そしてSNSを使うことによって、自らが所属している階層以外の意見が以前にも増して見えにくくなっている、というのは多くの人々が指摘するところである。 なぜSNSが私たちの所属する階層を明らかにするかというと、ツイッターでフォローしたり、フェイスブックでつながったりしているのは、学
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