政府は12月18日に新たな防衛大綱を閣議決定。ヘリ搭載の「いずも」型護衛艦に、戦闘機「F-35B」を搭載できるようにして、事実上の空母とすることを明記しました。F-35Bは短い滑走で離陸し垂直着陸できる特徴(STOVL)を持ちます 。 道下徳成(みちした・なるしげ)氏 政策研究大学院大学教授(安全保障・国際問題プログラム ディレクター)。 専門は日本の防衛・外交政策、朝鮮半島の安全保障。 著書に『北朝鮮 瀬戸際外交の歴史、1966~2012年』(ミネルヴァ書房、2013年)がある。米国ジョンズ・ホプキンス大学博士(写真:菊池くらげ) 第1の本格的な紛争において想定できるのは、例えば太平洋上で海上自衛隊が対潜水艦戦を実施する際に艦隊の防空をするケースです。イージス艦だけでは防空できる範囲が限られていますが、空母があれば防空できる範囲が広がります。 冷戦期には北海道周辺の海空域における攻防が焦